一節 二部 ページ38
「ふぁ〜おはよぉ主様ぁ」
「おはようございます」
朝、眠そうな金龍とは対象的に目覚めている橙龍がナオ達がいる部屋に入ってきた。
「今日は情報収集だよ」
「情報収集？何の情報だ？」
新入りである金龍と橙龍は首を傾げる。ナオは持っていた端末機を終い、二人にすることを簡単に説明した。
「基本的には依頼で不可解なことが起きたりとかそういう情報を集めるんだよ」
「ただこの主はいつも関係ない情報を集めてくる」
溜息をつきながらジロリとナオを見つめる黒龍、ナオは居心地悪そうに目を逸らした。その様子にまた溜息をつくと、橙龍は、どういうことかと問いた。
黒龍は呆れながらナオを指さして文句を零す。
「
「しょーがないでしょ!!教えてくれんだもん！気になるじゃん！！」
頬を膨らまして怒る仕草に黒龍は、強く言えなくなり溜息をついて顔を覆った。
「ったくなぁ……」
「どうせクロ様はその情報、ちゃんとやってあげんでしょ？」
「そうなんだよねぇ」
「おい」
その後、ナオらは簡単に準備をすると宿を出て、噴水のある大広場へ来た。
そこは人でわんさかと溢れており改めて中心区域は人気で人が多い場所なのだと理解する。
「さて、橙龍は黒龍と一緒に、金龍は自分と一緒で」
「了解した」「わ、わかった」
「わぁい、主様と一緒♡」
金龍はナオにぎゅっと抱きつくと黒龍から黒いオーラが見え、ナオは苦笑いする。
(黒龍、お前素直か)
あれから二組別れたナオらは情報収集に一人一人声をかけていく。
「あ、すみません」
「？」
「依頼で何か不思議なことが起きたり、どこかで変なことがあったりとかそういうの知りませんか？」
声をかけた男性はナオの顔を見ると少し首を傾げた。すると何か思い出したようにあぁ、と呟く。
「君もしかして、不可解情報を集めてるっていう【なっちゃん】？」
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作者名：宇宙ノ彼方 | 作成日時：2018年12月26日 11時
