不意打ち ページ17
「いたたたぁ…抱えられて飛んだだけでこんな痛くなるんだ…。ここの世界の人は超人なのね…」
溜息が出た。
ガチャ
「!」
リヴァイさん!!あれ、ノックしなかったよね!?あんだけハンジさんには返事してからってうるさく言ってたのに!
「こ、こんにちは…」
「いつ…目覚めたんだ」
リヴァイさんは私に歩み寄ると
ベッドに腰掛けた
「さっき…」
「訓練兵がいたな。あいつがお前を助けたのか」
「うん、立体機動で!凄いよね!?まだ訓練兵なのに!一瞬だったんですよ!」
私はニコニコしながら話した
「随分嬉しそうだな」
「リヴァイさんは随分苛々してそう。」
「あのあと、てめぇを追いかけていれば…ってな。」
「…。」
「なんだ、喜怒哀楽が激しい奴だな」
「……うんん…何でもない…。」
名前、やっぱり呼んでくれない
あの時のことを思い出した。
「おい」
私の頬を触った。
振り払う元気は私にはなかった。
「今 何考えてやがる」
「何かを考える気力が、今は無いです…」
「嘘つけ。ペトラと何かあったんだろ、俺には言えない話だったのか」
そうだよ…あなたには言えない話だよ…
言ったところで気まずくなるだけでしょう?
ペトラはあなたの為なら死ねる
あなたを守れる。咄嗟の指示にもすぐ対応出来るでしょう。あなたにはとても…必要な人。
そんな人とあなたがギクシャクすれば、リヴァイ班がおかしくなる。グンタさん達にまで…
「…少しは自分のこと俺に話したらどうなんだ。ウジウジしやがって。ここに居たいなら俺を困らせるな。」
「!!!!……なんで…なんで?じゃあどうして私は調査兵団に入りたいって言ったら駄目なの!?「あ…?」私が何かしたいと言えば駄目だ駄目だって…私のこと信じてないから…!?「おい…」紅茶入れて…掃除して…書類渡しに行くだけなんて…子供にだって出来―――」
不意打ちのキス
涙が溢れてきて、何度もリヴァイさんの胸を叩いた
それでも力強いキスをやめてくれなくて
そのまま抱きしめられた。
.
64人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すばる | 作成日時:2017年5月10日 11時