黒い天使と過ごした俺の大切な3日間-ar.in&tk.in-

指 ページ13

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見た目は高木の部屋なのに
大ちゃんと2人ソファに並んでテレビを見るっていう、世界一変な感じ。






大「…君の」






スっと顔に伸びてきた手の
人差し指が俺の唇をそっと撫でるようにスライドする。






大「今の気持ちを教えて」






すると俺の口は、話す気もないのに勝手に動いた。






それは、
ただひたすらにあの日の愚痴だった。






俺は高木が好きだからこそ
浮気した事に対する怒りがずっと取れない。






好きだから、愛してるからこそ許せる事もあれば
だからこそ絶対に許せない事があって
浮気は後者に当てはまる。






この気持ちを晴らせなきゃ俺は満たされて成仏できないって言うなら
高木か浮気相手を不幸にする事しか方法なんてない






俺には許せない。やっぱり、どうしても。
憎い。憎い。憎たらしい。
このまま死んだら浮気相手の思うつぼ。
そんなの絶対に嫌だ。






大「…わかった」






大ちゃんはゆっくりと目を閉じて
俺の顔をもう一度見直して言った。






大「君の心残りは、高木だね」






そして、パチンと指を鳴らしてテレビを指さした。






大「見て！」






まるでアイドルのファンサみたいな動きにふっと笑いながら目をやると

そのテレビの中には、あの日の高木が映ってた。

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