騙り紳士□G.Lockhart ページ38
｢やあ！MsA！このギルデロイ・ロックハートに会いに来てくれたんだね！｣
『違います。罰則で、“仕方なく“来ました』
今回の罰則はいつにも増して最悪だ
寄りにもよってコイツの手伝いなんて…マクゴナガル先生も意地が悪い。
｢君は実に運がいいぞMsA。ここにある私の自画像を隅々まで綺麗にするだけで終わりだ！簡単だろう？｣
『簡単ですが…今までの罰則の中で1番きついです。精神的に』
｢ハハハ君は冗談が得意なようだ！よし！じゃあ私はここでファンレターの返事を書いてるから、困ったことがあればいつでも呼ぶといい。ああそれと、上の段にある自画像の掃除にはこの三脚を使うんだよ｣
私は大きくため息をこぼして作業に取り掛かる。
なるべくコイツとは喋りたくないし、さっさと終わらせてこの薄気味悪い最悪の部屋から出たい。
自分でも驚くスピードでどんどん作業は進んでいき、残すは上の段だけだ。
脚立に登り、一際大きな先生の自画像を手に取る。それは思っていた数倍重くて、あろう事かバランスを崩してしまった。
ぐらりと体が傾き、浮遊したその時、彼は咄嗟に私を抱き抱えた。
「っと！危ない！Ms.A怪我はないかな？｣
『っ！…は、はい…大丈夫です…あっ』
私ははっとして手元を見る。先程私の手で抱えていた筈の自画像は無惨に床に落ちて壊れてしまっていた。
『っ…あの、ごめんなさい…私、先生の自画像を…』
｢うん？ああ、随分派手に壊れてしまったな！でも君が気にすることではないよ｣
『でm…』 ｢君が怪我をしなくて良かった。それに尽きる！自画像はまた描けばいいが…人間はそう簡単にはいかないだろう｣
彼は私を優しく床に下ろし、頭を撫でて一言。
｢君には少し労働をさせすぎてしまったようで、すまなかったよ！今日はもう終わりにしよう。最後に君にご褒美だ。私のサイン付き写真を10枚あげよう！他の生徒には1枚ずつしかあげていないから、あまり口外はしないように｣
私はどうしてか、白い歯を思いっきり見せてウザイぐらい笑う彼にいつもの嫌味が言えなかった。
素直に写真を受け取り、眺めながら寮に帰る。
ナルシストで空気が読めない男のどこに 世の女性達は魅力を感じるのか全く分からなかった。
だが…少しだけその魅力が今日で分かったかもしれない。
『アイツ結構いい人じゃん…でも流石に10枚は要らないなあ…あっそうだ！友達に“9枚“売りつけよーっと』
私はスキップしながら1枚だけ自分のポケットにいれる。
とっておきの笑顔を浮かべたこの1枚だけは…今日の記念に貰っておこう。
長男は甘やかし上手□B.Weasley→←Obliviate□H.Potter
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哀愁小松(プロフ) - 白昼夢さん» わー有難いお言葉誠に感謝致します。めちゃめちゃ頑張れます・・・是非今後もご贔屓にして頂けますと幸いです(^^) (2021年3月8日 11時) (
レス) id: 2b0d339761 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 最高かな？応援してます！これからも頑張ってください！ (2021年3月8日 1時) (レス) id: 3934a4c5e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀愁小松 x他1人 | 作成日時：2021年2月22日 1時
