実らない果実□H. Granger ページ24
GL気味
特に楽しくもなんともなかったダンスパーティーもそろそろ終わりの時間に近づいていた。パートナーと解散をし、寮に戻るための階段へと向かう。
《あーあ‥男は面倒臭いな。つまらないし》と思いながら歩いていると彼女を見つけた。
『あれ？ハーマイオニー？‥嘘‥どうして泣いてるの？階段に座り込んで‥クラムは？‥もしかして何かされた？』
｢A！‥クラムはとってもいい人だったわ！時間が遅いから解散したの｣
『じゃあ何で‥待ってロナルドウィーズリーに泣かされた‥なんて言わないよね？』
目に涙を貯めて黙りこくる彼女を見て察する。
『全く‥ウィーズリーったらいつもそうなんだから！最低よ。1発失神呪文でも食らわせてやろうかしら』
｢失神呪文は禁止よ。今回は‥私の思い上がりよ。私に魅力がないの｣
『っ私の親友に向かって｢魅力がない｣なんて言わないで！貴方以上に素敵な女の子は居ないわ。そのピンクのドレスも世界一似合ってる』
｢‥っありがとう‥A‥貴方も黒のドレス似合ってるわよ‥‥｣
『どうも！美人に同情されても嬉しくないけど！全くこんな美人を放っておくなんて見る目がないのね』
｢‥‥A〜〜！っ‥私ロンと喧嘩したのが悔しくて‥‥ありがとうっ‥｣
泣きじゃくる彼女の肩を抱いて介抱する。涙が引いて少し落ち着いた彼女の口は、ウィーズリーの悪口を沢山吐き出した。最早止まることを知らない。
｢あーもう本当に彼ったら最低よね！？その点Aったら顔も頭脳もマナーも女性の扱い方も完璧！‥貴方絶対生まれる性別間違ってるわよ！男の子だったらきっと今頃モテモテよ！｣
『ねえ‥女の私はモテモテじゃない訳？』
ニヤニヤ笑いながら片眉を上げる彼女にため息をこぼす。一言余計だが元気になったようで何よりだ。
｢貴方が完璧すぎて男子がビビってるのよ！でも、私が男の子だったら迷わず貴方を選ぶわ！毎日貴方にキスしてやるんだから！｣
ドヤ顔でそう告げる彼女に胸が高鳴る。
ああ、私は本当に生まれる性別を間違えたようだ‥私が男の子に産まれていたら彼女はウィーズリーじゃなくて私を選んでくれただろうか？
本当は今すぐ彼女の唇を奪って『私にすれば？』なんて漫画のような台詞を言いたい。
臆病な私はその言葉を今日もぐっと堪え彼女に続ける
『ありがとう。生憎私は男の子じゃないからね‥ウィーズリーと仲直りして、笑顔を見せて頂戴』
彼女を本当に笑顔にできるのが"男"なのが悔しい。涙がこぼれそうになる。
ああ誰か。失恋した私の事も慰めて欲しいものだ。
酒は飲んでも呑まれるな□S.Black→←HARRYBIRTHDAY■R.Weasley
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哀愁小松(プロフ) - 白昼夢さん» わー有難いお言葉誠に感謝致します。めちゃめちゃ頑張れます・・・是非今後もご贔屓にして頂けますと幸いです(^^) (2021年3月8日 11時) (
レス) id: 2b0d339761 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 最高かな？応援してます！これからも頑張ってください！ (2021年3月8日 1時) (レス) id: 3934a4c5e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀愁小松 x他1人 | 作成日時：2021年2月22日 1時
