好きなんだよ、バカ3（hiromitsu OR yuta）

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名古屋駅から電車に乗ってすぐ、裕太の家の最寄駅。



「なんかいいな〜
超楽しい」



駅を出ると賑やかな商店街。


玉「まだ何もしてないじゃん」


「そうだけど、なんかワクワクする」






玉「携帯鳴ってない？」


「うん。さっきから…

多分ノリからなんだよね。」

玉「出ろよ」






「…怒られるもん」



玉「…何？怒られるって。」



「ノリって頭いいし、話すの上手だからいろいろ理論的に話すんだもん。

私も悪いかもしれないけど…

せっかく今楽しいから、今は怒られたくない。

帰ったら怒られるから、その時でいい」




玉「……それさ」



「だからノリのことは忘れよ？」


玉「……」




「荷物置いたらさー
近所案内して？」



玉「案内するほど俺も詳しくない」


「じゃ、探検しよ？」





玉「ははっ、小さい頃から好きだよなー
探検。


小2の時、探検してたら迷子になって、保護されたじゃん、」



「いつの間にか隣町にいて、裕太が泣いてる私の手を繋いで、ずっと大丈夫って言ってくれてたっけ」



玉「あの時本当は全然大丈夫じゃなくて、
俺もめっちゃ泣きたかった」



「怒られたよねー、裕太が」



玉「そうだっけ？」



「私が隊長で先頭きってたのに、
裕太のママに女の子連れ回して怖い思いさせたらダメだって。」



玉「あー、何となくだけど思い出したわ。」



「だから私、次の日裕太のママに謝ったんだよ。


私が裕太を迷子にさせたって。」



玉「知らなかったわ」




「でもね、おばさん

男の子なのに女の子を守れなかったからって。

女の子を守れる男の子になって欲しいから、裕太も悪いよ って。」



玉「へー、」



そっからだよ。
裕太はいつも私を守ってくれてた。




玉「ここ」


目の前には5階建てのマンション


「へーオシャレ」


エントランスに入ると



「オートロックなの？」



玉「別に男だからオートロックなくてもいいんだけどさ。」





「でも、あるに越したことないじゃん」



玉「まぁね」




施錠を解除して、自動ドアを抜けると、すぐにエレベーター。




女「こんにちは」


「こんにちは」



マンションの住人らしき女の人とすれ違った。


そのままエレベーターに乗り込んで



「大学生多いのかな？」




玉「単身サイズだからね。
オートロックなのもあって、女の子ばっかり」



「へ〜ハーレムじゃん」


玉「知らない人だけど。
ってか、両隣と下に挨拶行ったけど、顔覚えてない」

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