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日に日に不安に押しつぶされそうになる。

陣痛の痛みがひたすら怖かった。

産院で産めば、無痛や和痛分娩が出来るけど、
自宅では医療行為には限界がある。



産むことを決めたのも、自宅でのお産を選んだのも自分。
そんな気持ち、誰にもいえなかった。



涼「元気ないね?」



真っ先に気付かれたのは涼太くんで


「そう?」



隠し切れてなかったのかな?




涼「体調悪い?」




「全然、元気だよ」



涼「じゃあなんだろ?
最近、ちょっと変っていうか、
見てて心配。」



「ごめん、ほんとなんでもないから」






涼太くんはわかった、って
それ以上何も聞いてこなかったけど、

その日の夜、


実家に帰ってきた裕ちゃんは、リビングで団欒中に帰ってきて


玉「A、ちょっときて」




って部屋に連れ込まれた。





「どうしたの?
ご飯先に食べたら?」



玉「…ごめんね」



「なにが?」




玉「何か、困ってることあるんじゃない?」



「困ってることなんてないよ」



玉「じゃぁ、
Aが様子がおかしい理由、俺に教えてくれないかな」



「え?」



玉「気付けないし、聞かなきゃわからないなんて俺、Aのパートナー失格だわ。
涼太の方がAの異変に気付いてるくらいだから」




「涼太くんなんて?」



玉「ここ最近様子が変。
体調悪そうでもないし、
何か困ってることがあるのかもって



涼太に聞かれたでしょ?

その時、A、
なんでもないって答えたって」




「うん。
何でもないから」



玉「本当になにもないなら、

何でもないじゃなくて
何にもないって答えるでしょ」



「…」




玉「頼りないけどさ、
俺に話して欲しい」




「…うっ」






その言葉に気持ちがドンって溢れてきて
ボロボロたまらない涙


玉「ゆっくり聞かせて」





「…怖いの。」



玉「怖い?」


「お産が急に怖くなって、
痛みに耐えられなくて、
裕ちゃんに当たり散らしちゃうかも」



玉「うん」




「陣痛中、自分でもどんな姿になるか分からなくて、
もしかしたらドン引きされるかも」





玉「本性表す的な?」



「…痛いのも怖いけど、
軽蔑されるのも怖い」




玉「それを悩んでたの?」



「悩んでたっていうか…
怖いの。」




玉「痛みの想像は俺にも予測しかないし、
一生、経験することもないからAに少しでも寄り添うことしかできないんだけど、

言い切れるのは、俺は絶対軽蔑なんかしないから」

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kmgapsy03(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2022年8月17日 19時) (レス) id: 70d4c7f329 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月7日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月1日 2時) (レス) id: 23700234a2 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年1月25日 1時) (レス) id: ad058fd0f4 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年1月22日 0時) (レス) id: ee645294a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃまん | 作成日時:2020年7月3日 22時

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