元カレ8（yuta.t）

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涼「…マジでひでぇし」



「本当ごめん」



涼「ガチだったのに…」





涼太くんは腕の力は弱まる事なくて



…もしかして泣いてる？




泣いてるよね。




背中をトントン叩けば




なんだかしがみついてるようにも感じる





涼「好き」




「うん」



涼「めちゃ辛い」




「そっか」





涼太くんは本気の恋を私なんかにしてくれて、
そして失恋したんだもんね




私にはどうもしてあげられないんだけど、
だけど、失恋の痛みはわかってるつもり






涼「なんで俺じゃダメなわけ？」



「涼太くんがダメなんじゃないって」



涼「意味ワカンねぇ」





「ごめんて」





駄々っ子な子供みたい






涼「はぁぁぁ」




離された身体




涼「ずっとハグしてたかったけど、
携帯気になって仕方なかった。


どうせ彼氏でしょ？」



カバンの中で鳴る携帯



涼「初恋は実らないって本当だね。
出ていいよ」





そう言って、携帯を確認すれば


裕ちゃんからで





涼「出ればいいじゃん。」




「いや、大丈夫」





涼「ちゃんと俺黙ってるし」




「そうじゃなくて…
彼氏からじゃないから、長くなりそうだし」






…3回も着信。
裕ちゃん、、何の用？





せっかくここまできたし、
ちょっとフラフラデートっぽい事する事になって、

涼「吹っ切れるまで時間かかりそう」


「すぐ帰ればよかったじゃん」


涼「すぐ帰っても同じ」




「でも、楽しかったね」


食べ歩きして、観覧車乗って



「あ、まさかまたSNS載せてない？」



涼「顔は載せてない」




「もー、ほんとダメだって。」




涼「合格祝い頂戴」





「合格祝い？」




涼「そう。」





「あんまり高いの買ってあげれないけど、
いいよ！何が欲しいの？
今から買いに行こっか？」





涼「キス」




「は？」




涼「キスして」





「何言ってるの？」







涼「キスしてくれたら、
もう、きっぱり諦めるから」




「……そんなの」











なんですぐ答えが出せないんだろう。







蒼に言えないような事するつもり？





涼「ごめん」




「…」



涼「困らせてごめん。

Aちゃんがはっきり嫌だと言えないと思って、ちょっと意地悪言ったわ」





「…」



涼「でも、ちょっとだけ期待した」



「ばか」






涼「ごめんね。
帰ろ」





地元大して変わらないのに、行きは別々。

だけど、帰りは一緒の電車。



なんかおかしかった。

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