元カレ8（yuta.t）

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早く泳ぐ魚よりゆっくり泳ぐ魚ばかり見て、
小さな水槽にいる小さな魚達をずっと目で追って


大分癒された




玉「はこふぐちゃん、お気に入りだったね」



「ヒレとか、ちょこまか動く感じがほんと可愛かった」




玉「どうする？もう出る？」




「うん」







地下に停めてある車に乗って


玉「よし、いこ」



「裕ちゃん、連れてきてくれてありがとう」




玉「こちらこそ」



なんか、色々スッキリした


玉「来週は動物園でもいく？」




「そんな時間ないくせに」




玉「日中ダメならナイトサファリとか行けば良いじゃん？」




…それはそれで面白そうだけどさ。





玉「ね、お腹空かない？」




「うん」



私達、何時間水族館に居たんだろう？

もう、お昼も食べずに18時になろうとしてた




玉「何食べたい？」




「裕ちゃん今日何食べた？」




玉「俺、Aんちで食べたわらび餅とおせんべい以外何にも食べてない」




「え？本当に？」




玉「だからめっちゃお腹空いてる」




「じゃあ、和食にする？
それとも鍋とか？


がっつり食べたいなら焼肉？」



玉「よし、焼肉いこ」






って迷いなく向かった焼肉屋さんは、
高級そうな個室の焼肉屋さんで



玉「どうした？」



「え、いや、なんか…」




こんな所に来慣れない私は緊張。


だけど、


やっばい美味しい。


冷麺もビビンパも食べたくて、
裕ちゃんに強引にシェアさせて


めっちゃ分厚い牛タンにネギがサンドされてたり
舟盛りですか？って勢いのお肉。

しかもどの部位なのかしっかり説明もあって




「ん〜どれもおいし」



玉「よかった」





自然に笑みがこぼれる




デザートはさっぱり、フルーツの盛り合わせ。


玉「あのさ」



「ん？」




玉「俺、いつもこんなんじゃないからね」



「え？」



玉「毎食こんな高級肉食べてるわけじゃないから」




「…うん」



玉「今日は特別」




「さっきの…気にしちゃった？」




芸能人って凄いね
私こんな凄いお肉食べたことない


って、言ったの。




玉「言うつもりなかったんだけど、俺、Aをここに連れてくるの、相当背伸びしてるから」




「…ごめん。」



玉「いや、ちょっと勘違いされたくなかっただけ」




「連れてきてくれてありがとう」




玉「また、美味しいもの食べに連れていけるように頑張るわ。

俺はAが食べてる時の顔すげー好きだし、
喜ぶ顔が見れただけで良かったから」

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