元カレ8（yuta.t）

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「裕ちゃんのママに聞かなくて良いからね」



玉「なんで？」




送ってもらう車内での会話




「うちの親と裕ちゃんのママが一緒に行く理由ないでしょ？」




玉「そう？
うちの親、Aの親にいつも感謝してたし、一緒にって言えば喜ぶと思うけど」




「でも、それは違うって」



玉「Aのお母さんが一緒にって言ってくれてるから、
そこは、俺はうちの親に伝える義務もあるし、Aが違うって言っても、伝えるだけ伝えるよ」




…んまぁ、裕ちゃんの言ってることも分かるけど。




玉「納得してない顔してる」




ほっぺたツンツンしてくるから


「さわらないで」


つい、意固地になっちゃった。




玉「そんな嫌？
親同士が一緒に舞台見にくるかもしれないの」





「…嫌じゃないけど」



玉「けど？」




「もう、いい」




玉「機嫌悪っ」





「誰のせいよ」




玉「俺」








機嫌なおしてよ〜
って運転しながら機嫌取りしてくるけど


素直になれない私は膨れたまま。





…でもね、こうやって素で居られるのは限られた人だけ。



蒼の前ではこんなわがまま言った事なかったな、、






玉「あれ？どうした？」




「なんでもないって」





玉「え、まって、泣いてる？」




「もう、うるさい」





玉「ちょ、ごめん、そんなに嫌だった？」





わざわざ車左に停車して
覗き込んでくるから恥ずかしくなる








玉「Aごめん。
ほんと、意地悪しすぎた」






「そんなんじゃないから平気」





玉「じゃあなんで泣いてるの？」



「裕ちゃんのせいじゃないから」




玉「今俺しかいないのに、

俺のせいじゃないとかないでしょ。
絶対俺のせいじゃん」






「違うってば」





子供みたいに泣く私を宥めようとしてくれるけど


拒む私。


手に負えない子状態





裕ちゃんは黙って車を走らせて、




30分もしないで到着したのは、
立体駐車場で

玉「…おいで」




「どこ？」





玉「Aが好きなところ」






都内の大きな地下パーキング。





B3階のパーキングのエレベーターから直結で、
ドアが開けば




「水族館？」



玉「そう。」




チケット2枚買って、
スタスタと歩いて行っちゃうし







でも、不思議と他のことを考えなくて、
ゆらゆら泳ぐ魚達をずっと眺めてた





「かわいい」



玉「ね、このフグみたいなの可愛い」



「…裕ちゃんに似てない？」



玉「こんな俺四角くなくない？」

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