元カレ7（yuta.t）

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「あー、うん。
舞台見に行かせてもらった時にご挨拶したことあってね、」



蒼「出演者に挨拶行くなんて凄くない？」



「招待してもらったんだよね」



蒼「藤ヶ谷さんに？
え、何つながりなの？」



「ううん、その時は玉森くんに招待してもらったの。
玉森くんとは高校の時同じクラスだったから」




蒼「へぇ、仲良かったんだ、玉森くんと」




「ん、まぁ」




蒼「芸能人と友達だったなんて初めて聞いた」




「うちの学校、芸能コースとかあったから、
モデルのめぐみとも仲良いし、

他にも結構いるよ」




蒼「マジで？
めぐみって、あのめぐみ？」



「そう、
今はホントに忙しくてなかなか会えないけど、
高校の時、一番一緒にいたかな。」




蒼「Aにとったら、芸能人ってより普通に友達だもんね。

なんか、玉森さんとは空気感が違った様に感じたけど、それのせいだね」





「…うん」




蒼「なんか、ごめんちょっとヤキモチ妬いた」



「え？」




蒼「Aの友達みんなカッコ良いから」




「蒼だってカッコいいじゃん」



蒼「マジでそう思ってる？」


「うん」


蒼「じゃあもっと言って？」





「蒼はカッコ良いよ」



蒼「Aに言われると自信つく」



「蒼は優しいし、凄い人なのに威張らないし、
仕事してるときすんごいキラキラして、
ほんっとカッコよかった」




蒼「それも最高の褒め言葉だわ」






軽くブース内片付けて、
貴重品を持って地下に止めてた車に乗り込んだ。



ずっと立ちっぱなしだから、腰も痛いし、足がヘトヘト



「明日は蒼一人でやるの？」



蒼「明日は友達に頼んであるんだよね」



「そっか。
手伝えなくてごめんね」




明日は家庭教師のバイトだから。



蒼「もともと、今日一人の予定だったのに、Aのおかげで効率よく動けてほんと助かった。
明日はラストだからさ、終わるのも遅いし撤去もあるから会いに行くの難しいかも」




「水分補給する暇ないくらい忙しいんだもん。
明日は撤去もあってもっとヘトヘトでしょ？
会いに来ようなんて思わなくっていいから」




蒼「理解ある彼女でほんと助かる」






チラッと私の顔見て、頭に優しく乗せられた手は私の手を絡ませて繋いで




いつもならこうされると幸せでいっぱいなのに、
今日は…

少し違う。





…私って最低。



だけど、きっと2日連続でバッタリあったせいで、

またしばらく会わなければきっと忘れてしまうんだ。

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