元カレ7（yuta.t）

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「元カノは知らないけど、

涼太くんの先輩に会ったの」


涼「えー誰だろ？」



「本田って人」



涼「あぁ、2個上だわ」




「その人の元カノとの事」



涼「先輩なんて？」




「涼太君に取られたって」



涼「うん」


「え、本当に取ったの？」




涼「取ったっていうかー

本田先輩と付き合ってた先輩と仲良くなってさ、
彼氏の事とか色々相談してくるようになって、

好きになったって言われただけだけど」



「付き合ったの？」



涼「付き合ってない…」





「……」



涼「Aちゃんだからいうけど…
兄ちゃんに近づきたくて、俺に近寄ってきた感じだったんだよね」



「…じゃあ」




涼「本当は俺も好きだった」




「…そうだったんだ」




涼「本田先輩って凄い独占欲強いらしくて、疲れちゃった、って。
聞けば携帯チェック当たり前だし、
電話でないと何してたか聞かれるし、
女友達と遊び行くのも煩かったらしい


松田先輩、って本田先輩の元カノの名前なんだけど
たまたま、体育祭の実行委員で知り合ったんだよね



俺らの代の実行委員さ、停学になった奴もいたりで実働できるやつ少なくて、一年の仕事も松田先輩手伝ってくれてさ、

よく笑うし、みんなに分け隔てない所にいつの間にか惹かれてて、

そんな時、本田先輩の愚痴とか聞くようになって

最初は二人きりで話せるだけですげー嬉しくてさ。


でも、だんだん、兄貴の話とかチラつかせるようになって、


あぁ、そっち？って」




「…そうだったんだ
なんか、ごめん。

思い出させたし、今更話したくなかったよね」



涼「でも何でAちゃんの事知ってんだろ？」



「大学の図書館で見かけたって」



涼「…へぇ、ってか、俺は
本田先輩がAちゃんのそばにいる方が心配だけどね。

噂だけど、いろんな話聞くし」




「いろんな話って？」



涼「いや、いいわ、
噂だし」



時間残ってるし歌おう、ってデンモクで速攻入れちゃうし。




なんか、聞いてスッキリしたけど
涼太くんに思い出させてしまったから

この話、する必要なかったのかも、って思ったら自分が自分で嫌になった








涼「どうしたの？」



「え、何が？」



涼「いや、いつもと違うから」




「そんな事ないって」





涼「しょーがねーなー



んっ！！」




「え？」




涼「おいで」





って広げられた両手。


……



涼「じゃ、目瞑って？」





…



涼「ほーら、早く」

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