元カレ7（yuta.t）

311 ページ11

「ちょ、待って」


涼「ん？」



「…ちょっと距離が」



涼「距離？近かった？」





涼太くんは悪くない。
いつも通りなんだもん。


彼の距離が近いのは、自分のパーソナルスペースに入れたい人と入れたくない人の差がはっきりしていて、
入れたくない人とは
避けてるの？って位距離置く




涼「ごめん、気をつけるわ」



って言ったけど、結局集中してしまえば無意識だから結局2時間、私は大して卒論進まずに終わった



涼「腹減ったー」



「そうだね、なんか食べて帰ろっか」




図書館を出て、構内を歩きながら。




「なんかさ、声も似て来たよね」


涼「兄ちゃんと？」



「うん」



涼「A〜」




「そんな呼び方しないし」



涼「Aー」




「なんか違う」



涼「Aちゃん」




「それいつもの涼太くんでしょ。

なんかねー
全部そっくりとかじゃなくて、
ふとした時の声なんだよね」




涼「分かんねーし」




「あー、今のとかw」




帰りにラーメン食べて
駅でじゃあね、って。







数日後、
いつもの様に一人で図書館で卒論に取り掛かってると




？「あの」



「はい？」




？「ちょっと、いいですか？」




一緒に談話コーナーに移動した





？「法学部2年の本田っていいます。」




爽やかな、わりかしイケメン君。



「…はい」



本「この間一緒にいた、高校生と仲良いんですか？」




「高校生？」



本「玉森…」




涼太君の事か


「うん、まぁ仲良いけど」





本「俺、玉森の2個上で、同じ高校だったんですよ」



「そうなんですね
見かけたなら話しかければ良かったのに」




本「…俺、あいつといろいろあって
付き合ってた彼女取られたんすよ」



「そうなんだ…」



本「今はどうか知らないけど人の彼女だろうが何だろうが、関係ないし、
自分に寄ってくる女の子拒まないタイプ何で気をつけた方が良いですよ」




「教えてくれてありがとう。


でも、何で私にそんなこと教えてくれるの？」


正直、涼太君に騙されてたとしても、本田君には害はないし、
こんな話ししても得しないよね




本「…ずっと気になってたんで。

初めて学食で見かけた時に綺麗な人だなって思ってて、
でも、学部も学年も知らないし、名前も知らなくて…

たまたま自習してたら図書館で見かけるようになって、


そしたら玉森と仲よさそうにしてたから、心配してて、今日やっと会えたから」



ってドヤ顔で言われても…

312→←310

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す