元カレ6（yuta.t）

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デートから数日たったある日、
ベビーカーを押す萌さんとばったり会った。


乗換駅で、
エレベーターを待っていたのが萌さんで




萌「Aちゃん？」


って声をかけられて。






「萌さんのお腹の中にはこんな可愛い子が居たんですね〜」




近くのカフェに入って、お茶する事に。



生まれて三ヶ月の男の赤ちゃんは
萌さんにそっくり。



抱き方がぎこちない私だけど、
ニコニコしながら抱っこさせてくれる。



「赤ちゃんのにおいってめっちゃ良いにおい」



萌「本当クセになるにおいだよね〜」





「ベビーカー押して電車でお出かけとか大変じゃないですか？」


萌「少し出かけるってだけで荷物も多くて大変。
でも少しずつ慣れてきたかなー」



「萌さんえらいなー
私あんな荷物持って電車乗るの勇気いります」


萌「今日の買い物はちょっと買いすぎちゃったの。

もう少しで100日のお食い初めで
その時のお返しを買いにね。
わざわざ仙台から主人のご両親達が来てくれるから」



「素敵なママだし、
できるお嫁さんじゃないですか」



萌「全然だよー。
ありがたい事に可愛がってもらってるから、これくらいはしないと」





私がずっと離さないで赤ちゃん抱っこしてるから、
萌さんたくさ写真撮ってくれて



萌「Aちゃん子供好きなんだ？」



「身近に小さい子いないから分からなかったけど、赤ちゃんてこんな可愛いんですね」




萌「絶対いいママになるね」





「私ママになれますかね？」




萌「…何かあったの？」




「あ、そうじゃないんですけど」



萌「私は二人にはずっと一緒にいてもらいたいな」






「なんか、先の事とか全く分からなくて…
来年就職して社会に出て、
20代後半とかになると同期の子とか結婚して、結婚式にも呼ばれたりするのかなぁ。

そういう事私もできるのかなー

って思ったり。

でも、今が良ければ良いって思って
先のことなんて考えないって決めたのに、


萌さんの幸せを見てると
私もいつかママになりたいなーって思うなんて

やっぱりわがままですよね」



萌「全然わがままなんかじゃないよ。

玉ちゃんには伝えてみたら？

言わなきゃ考えてる事なんて全部わからないんだし。
言わないで後悔して欲しくないから。
言って、生まれる絆もあると思う。

簡単にはいかなくても、
いつか、許してもらえる日が来ると思うな」




「そうですよね…


なんか、世間に知られるなんて全く想像もできないですけど」

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