運命感じちゃった5（yuta.t）

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Aのアラームに合わせて起きて、
同じタイミングで家を出るために準備中。


化粧してる姿見れるのって、彼氏の特権じゃね？

なーんて朝の幸せすぎる余韻に浸ってたら…

「裕太くん？
早くしないと先に出ちゃうよ？」

って冷たい発言。


玉「ハブラシしてるもん」


「手止まってたくせにー」

…バレてんじゃん。


ってか、今日、やたら気合入ってない？
化粧もいつもと違うし、服もフレアなスカートだし。
なんか、いつもと違う。




結局

玉「まーだー？」

って玄関でスタンバイ。


「先に行って大丈夫だから！」


俺の方が先に準備が終わっちゃって。

Aは、身支度とゴミを纏めてくれてた。


玉「ゴミくらい、俺やるよ？
捨ててくるから。」

「ダメダメ、裕太君がここの住人だと思われたらもうここで会えなくなるもん」


Aは俺よりも慎重。
しかも、カナリの。

そんな警戒しなくても大丈夫だと思うんだけどね。



「よし、お待たせ！行こっか」


玄関でヒールのついた靴を履いて、
ちょっとだけ背が高くなったAの腰を玄関でホールドして、

玉「めっちゃ綺麗じゃん。今日なにかあるの？」


「今日の朝はセミナーあって、夕方講演会だから」

玉「講演会って、飲むんだっけ？」

「飲みはしないけど、夜遅いの」


飲まないのに夜遅いとか、あんの？
俺の知らない世界だな。

「裕太君、行ってらっしゃい」


顎ちょびっとあげて、目を瞑って。

行ってきますとバイバイのチュー。



チュッとして

俺が家を出るのを待つA


玉「送る」

「だーめ。」

玉「駅まで！


…んじゃ駅裏！」



「わかった。駅裏だよ？

駐車場行くから先に行ってて？」



って先に車に乗り込んだ。


5分後息を切らしながら車の後部座席に乗り込んできたA


玉「え？後ろ？」

「うん。」

…仕方ない、か。




玉「タクシーみたいじゃん」


「え？お金払わなきゃじゃん。
リムジン料金じゃない？」

玉「じゃなくてさー」


「ん？」

玉「なんで黙って乗ってるの？」

「んー、なんとなく？」

玉「つまんないじゃん」

「運転してるのに？」


玉「ほらついちゃったし」



駅裏まで車で5分もない。

人通りがない住宅街に車を停車させた。


「裕太君ありがとね」


玉「ん！」

「えっ？」


玉「早く！今誰もいないし」


周りをキョロキョロ見渡して


チュッと触れた唇。



玉「行ってらっしゃい」

「ありがと。
裕太君も気をつけてね？」

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