同級生（yuta.t）

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小3の頃は130センチあったっけ？
宏光ちっちゃくて。

けどすばしっこくでスポーツ万能だった。

だから、
めんどくせぇ


とか言って部屋の行き来は宙を舞ってたんだよね。


それ見つかってゲンコツされてたっけ


中3になった宏光はポンって窓枠に足かけて、

悠々と私の部屋。


宏「へーっ

なんか女子の部屋だな。」


小学校低学年の頃は宏光にくっついて、秘密基地で遊んだり木登りしたり缶蹴りしたり。


宏光と遊びたくて、男子が遊ぶカードも沢山買ってもらったり

女子じゃなかったもんな…

この部屋に来たのも何年ブリだろ。

久々に見た宏光の笑顔は昔と変わらない



「で、話って…何？」



宏「あ…。

お前さ、誰かにボタン貰ったの？」


「ボタン？学ランの？」


宏「うん、、、」



なんでそんなこと聞くんだろ。



「宏光のとこたくさんもらいに来てなかった？

噂ではワイシャツのボタンも取られたって。」


宏「あー…うん。」


「えーっ！噂じゃなかったんだ〜

おばさんの心配は必要なかったね♪


けど全部ないとか、彼女妬いちゃうね？」



宏「は？何のこと？」



知ってるよ？
宏光に彼女いること。

彼女といると、宏光いつもニコニコしてるし

それに、
ふたりきりじゃないけど、毎日一緒にいるくせに。
今更隠す必要ないでしょ。

別に誰にも言わないし


「ちょっと待って？

ボタン全部ないの、自慢しに来たの？」


宏「ちげーよ。




ん！！

これお前にやる。」



制服のボタン…



「は？何で？」


宏「モテモテな俺の第二ボタンだからめっちゃ貴重だろ？

黙って受けとれよ」



「もしかして…今朝のお母さんが言ったの気にしてる？」


宏光、なんやかんやうちのお母さんの言うこと素直に聞くし。

それに優しいから



宏「おばさんは関係ねーわ。

とりあえずやるから。

いらなかったら捨てれば？


じゃ、俺帰るから。」


机の上に置いて

そのまま、足かけて自分の部屋に戻った宏光…




「さぶっ」

風強くて冷たい空気をシャットダウン。


カーテン閉めて、



第二ボタンを目にした。


素直に嬉しいけど…

彼女…大丈夫なのかな。



後で困ったって知らないんだから…






今日は合格発表の日



母「じゃ〜ん♪」

豚カツ？？

朝から重たっ



「もうさ、試験終わってるからカツとかじゃないんだけど……」



母「だって、試験日にカツ食べて胃もたれしたら大変じゃない」

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