同級生（yuta.t）

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健永って他の男子に比べてレディファーストって言うか、とにかく優しい。



だからか女子に人気がある。



健「ま、無事ならいいや。

じゃ、またな！」


「うん、ありがと。」



月日が流れて中3。

ニカと健永、マキと同じクラス。



そして、受験生

私は数学がC判定…


夏休みは近所の塾に夏期講習。


地元ではそこそこ有名で、受験生はほぼここに通う。


健永とマキは家庭教師なんだって。


ニ「はーっ、俺Cばっかなんだけど

どこも受かんなかったらどうしよ、」


「まだ時間あるし……やるしかないって。」



宏「ニカ、授業寝てるからだろ」


直接会話は無いけど、いつも近くに居る。







翌日、

今日ニカは引退試合で休み

塾には宏光と二人なんだよね…


朝、玄関で会ったのに、やっぱり会話はない






今日の講義は塾の都合で午前中だけ


年季の入ったエアコンが連日の猛暑で壊れて、取り替えるらしい。


明日からは快適な授業になる




帰ろうとしたら



男「今日一人なんだ？」


多分隣の中学の男子2人組


男「第一志望どこ？」


「えっ、まだ決めてないけど…」


男「いつも一緒にいるのって彼氏？」


ニカの事だよね？

「ち、違うけど…」



ガチャ…


宏「A、帰るぞ」


表情変えずに教室に入ってきた宏光



手を握られ引き寄せられた



宏「俺の彼女に何の用？」


か、彼女っっ？


男「あ、いや…

用ってほどじゃ無いんだけど。」



宏「用ないなら帰らせてもらうわ。」


そのまま教室を出た。


閉まりかけたドアから


彼氏いたんじゃん！

って聞こえた



塾と自宅の中間辺りで離された手。


よく一緒に遊んでた頃は私の方が背も大きくて、
お互い一人っ子の私達は兄弟ごっこをよくしてた。

小さいから宏光が弟ね、って。

今思うと不満だったはず。

なのに、生意気な弟をいつも演じてくれてた。

宏「あっ…」


「///宏光…ありがとう」



宏「いやっ」


いつ抜かれたんだろう、身長も私より10センチはおっきい宏光。

手もおっきくて

握る手もちょっと痛いくらい強くて。




「ね、良かったら午後、課題一緒にやらない？」




勇気出した。

いつまでもこのままじゃ嫌。



宏「…いいけど。

おばさんいる？」



「うん…」


宏「じゃ、俺んちな」



宏光の家…


何年ブリだろ？


お昼食べて、お母さんには友達んちで勉強するって言って家を出た。

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