転生先は残酷でとても美しい世界だった【進撃の巨人】 (ページ7)

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祖母｢どうしたんだい、A。そんなところでボーッと突っ立って。｣

A｢！…おばあちゃん！近くに来てたんだね。｣

…噂をすれば、だね。この人神出鬼没なんだよな…あ、おばあちゃんは私達と一緒に住んでないよ。少し遠いところに住んでるらしい。
でも結構な頻度で家に来てくれるんだけど…本当に遠いところに住んでるのか…？

祖母｢…壁が気になるかい。｣

A｢え、…うーん…まぁちょっと。｣

だってあの中……巨人いるんだもんなぁ…
原作通りに進むとしたら、今はまだウォールマリアは壊されてないし、シガンシナ区も無事だから…地ならしはまだまだ先のはず。

…でもこの世界に生を受けてから…ここが漫画の中では無くなったその瞬間から、…全てが原作通りにいくとは…思わない方がいいよね。

祖母｢…あんたは今10かそこらだったね。…兵士にはなるのかい？｣

兵士…

A｢…まだ悩んでる。…おばあちゃんは私にどうしてほしいと思ってる？｣

祖母｢好きにしたらいいじゃないか。他人に自分の未来を任せるんじゃないよ。｣

A｢…おばあちゃんは他人じゃないじゃない。｣

祖母｢あぁ、確かに血は繋がってる。家族だよ。でも私はあんたじゃないし、あんたは私じゃない。私達は家族であり、他人だよ。｣

何よそれ…家族であり他人って、矛盾してない？
おばあちゃんはたまにこうやって難しいこと言うのよね…

A｢…もし、…もし私が、調査兵団に入りたいって言ったら……どうする？｣

祖母｢入りたいのかい？｣

A｢まだ！まだ、悩んでるだけ。てか兵士になるかどうかもまだ決めてないよ。｣

祖母｢ふむ、…調査兵団…そうさね、特に何もしないよ。あんたが死なないように祈ることくらいはするけどね。｣

A｢…え？｣

何もしない…？孫が調査兵団に入るとしたらって話なのに？
エレンの母親は、エレンが調査兵団に入りたいって言った時酷く怒っていたよね…

どうしておばあちゃんは…怒らないの…？

祖母｢あんたは聡い子だ。まるで10の子供とは思えない。｣

A｢…！｣

祖母｢だからこそ、そんなあんたが調査兵団に入りたいってんなら何か考えがあるんだろうし…私達を心配させない術もあるはず。だから私は何もしないよ。ただあんたの背中を押すだけさ。｣

つまり…信頼されてる、ってことかな。
でも10歳と思えないと考えられていたとは…もう少し言動を子供っぽくするべき？…いや今更無理だわ。