転生先は残酷でとても美しい世界だった【進撃の巨人】 (ページ46)

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ハンジ「いや〜〜！！随分迷惑をかけた様で！！！」

……

こいつぶん殴ろうかしら

あの壁外調査から約1週間、起きたと連絡が来て見舞いに来ればこれよ…

いつも通り、なんならいつもよりヘラヘラして頭に手をやり軽く挨拶するハンジ。

…もうちょっと重症でも良かったと思うわ、こいつ。

A「ハンジ…貴方、私達が…私が、どんな思いでいたと…」

じと、と睨みながらそう言うと、ハンジは少し気まずそうに目を逸らす。
…ハンジに気まずいという感情があるのか知らないけど。

ハンジ「まぁまぁ…はは、ほら！私は今こうして元気なわけだし？！ね！」

苦笑いで言い訳をするこいつにただため息が出るばかり。

ハンジ「…A。」

A「…何よ。」

ハンジ「…ごめん、…そして、助けてくれてありがとう。」

先程の苦笑いとは違う、優しい微笑みでハンジは告げる。

もう一度深くはぁ、…とため息をつき、ハンジが寝ているベッドの傍の椅子に腰掛ける。

A「…心配したのよ。……本当に。」

ハンジ「うん。」

A「貴方…普段ならこんなヘマはしないでしょう。

…何で、立体機動装置を壊させたの。

…何で、死んでしまうかもしれない博打を…打ったの。」

ハンジ「…やっぱりあなたにはバレるよねぇ…。」

A「バレバレよ、馬鹿。」

ハンジが寝ていたこの数日、エルヴィン達の手も借りて犯人探しを行った。

冷静になって考えると、このハンジが黙って立体機動装置を壊されるとは思えない。
ハンジだって優秀よ。訓練兵時代は初期から10番内の実力を持っていた。観察力もある。推察力もある。洞察力もある。

…そんなハンジが、簡単に出し抜かれるわけが無い。

A「…犯人は、全員見つけたわ。」

ハンジ「…！」

A「…3名の、女性達。全員歳は私達よりも上。サボり癖があったようね。壁外で生き残れる実力はあっても、そこまで。昇進できるほどの実力は無かった。…まぁサボり癖あったならそりゃそうでしょって感じよね。」

ハンジ「…あなた、やっぱり怖いね。」

A「褒め言葉ね。…そして3名とも、…私に、不満を持っていた。」

ハンジ「…。」

まさか、ほぼ私の勘のようなところから辿り着けるとは思わなかった。しかしこうして捕まえられていることから、彼女達の詰めの甘さが際立つわね…。

…まぁ未来の幹部組ほぼ全員を敵に回したら…そりゃ捕まるか。