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ミケ「！…エルヴィン、西から2人の匂いがするぞ。」
エルヴィン「…！」
あら、エルヴィンが怖い顔でこちらを見ている。
…怒ってるよな〜〜そうだよな〜〜〜
普段仲良いとはいえ分隊長様から勝手に離れて行動したんだもんな〜〜〜〜…
…友達割引的なやつで処分軽くならないかなぁ…
やっとの思いで壁外の調査兵団拠点に辿り着いた。
エルヴィン「A…君は何をして…！ハンジ！」
A「こいつを助けてたのよ…急に離れたのは悪かったと思ってるわ。」
エルヴィン「…説教は後回しにしてやろう。医療班！来てくれ！」
エルヴィンはすぐハンジの容態に気づき、私達に言おうとした言葉を止め医療班を呼んでくれた。
…ハンジの出血は、止まっていない。
A「ハンジ…」
エルヴィン「…で？」
A「…で、とは。」
エルヴィン「君達は何をしていたんだ、と聞いているんだ…」
エルヴィンは頭に手をやりながらそう聞いてくる。
…そんな聞き方しないでほしいわ…申し訳なくなってくるじゃない…
…さて、言い訳タイムね…どう言おうかしら。
変に凝った言い訳をしてもこの鋭い人は違和感を持つだけ…。
…
A「出発直前に…ハンジの立体機動装置が、少し変だったの。」
エルヴィン「…ほう。変、とは？」
これでいける…か…？
A「今にも壊れてしまいそうな…気のせいかと思ったのだけれど、私聞いてしまったのよ。」
エルヴィン「何をだ。」
エルヴィンは真っ直ぐ私の目を見ている。
私はその蒼い目を見つめ返す。
A「誰か…数人の女性兵士が、［こうして巨人に任せておけば、楽してあいつを処分できる。］って騒いでいるのをね。」
エルヴィン「…」
実際に聞いたわけではない。しかし私が言っていることは概ね間違ってはいないはずだ。
ハンジの立体機動装置を壊した者がいる。これは確定。
そしてその者らはハンジに良い思いを抱いていない。…抱いていたらそんなことしないわよね。
恐らく首席卒業している私や、分隊長のエルヴィン、分隊長ではないが実力はほぼそれと同等のミケやナナバ。
ハンジがその人達と仲良く話している姿が気に入らなかった…とか。
実は結構あるのよね。こういうこと。
兵士は人間性ができてる奴とそうでない奴の差が酷いのよ…
…てかハンジもハンジよ。態度を改めなさいよあいつ。いつもおちゃらけてるからこんなことになるのよ…
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作者名：みれい | 作成日時：2023年9月8日 0時
