転生先は残酷でとても美しい世界だった【進撃の巨人】 (ページ39)

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キース「開門する！！！調査兵団、前進せよ！！！！」

キース団長のその掛け声に、私達は馬を進ませる。
…いよいよ、壁外調査が始まる。

エルヴィン「…A、大丈夫か？顔が強ばっている。」

A「…何でもないわ…何でもないのよ……」

…気取られてはいけない。この人は鋭いから怖いわ…

手が震える。初めての壁外調査じゃあるまいし、情けないわ…

大丈夫…。私は…この壁外調査で、必ずハンジを死なせない。
…絶対に。

ウォール・マリアを出て、しばらく走ると…出た。

「巨人だ！！！！巨人が出たぞ！！！！！」

…この緊張感も久々だわ。
巨人の項を削ぎ取ろうと立体機動装置に移ろうとしたら、

エルヴィン「A、君はまだ動くな。」

A「…何故？目の前に巨人がいるのに。」

エルヴィン「ミケがいる。」

その瞬間、誰かが巨人の項まで行き、力強く項の肉を削いだ。
…誰か、じゃないわね。ミケだわ。

…動くなってそういうことね…他の班が近くにいるってんならそういうことだと早く言いなさいよ…

今のところ巨人はその1体だけみたい。

A「…奇行種でなくて良かったわね。」

エルヴィン「それはそうだが…ミケの班もいたし、

君もいる。

余り問題は無いだろうな。」

エルヴィンはちらりとこちらを見る。

A「…買い被りすぎよ。辞めてちょうだい。」

…まぁ私首席だったからその辺の兵士よりは戦力になるでしょうけど。
遠慮という言葉を知れって？口に出す言葉はそうしたじゃない。

…にしても、ハンジの姿が見当たらない。
ナナバもいないけれど…あいつは問題無いわ。

…ハンジ、既に死んでるんじゃないでしょうね…

頼むから壁外調査の移動方法もっといいの考えて欲しいわ…

…あぁもう、何処にいるのよ…っ！！！

レオ「A！！！！」

A「きゃぁ！！」

突然真横にレオがぼふんっと現れた。

エルヴィン「？！…どうした？！」

…？え、…レオの姿が見えて、ない…？

レオ「急に来てごめんあと僕の姿今君にしか見えてないから！！」

レオが早口でそう言う。貴方本当にチートよね…

A「何でもないわ！バランスを崩しかけただけ。」

エルヴィン「…気をつけろ。」

A「えぇ…」

少しエルヴィンや他の班員から離れ、小声でレオに話しかける。

A「レオ…どうしたの？」

レオ「ヤバいよヤバい！！やばい！！！ハンジ・ゾエがピンチだよ！！！」

…！！！