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は、はは…なんで、涙が出るんだろう…なんで、止まらないんだろう…
ハンジ｢擦っちゃ駄目だよ、腫れてしまう。｣
こんなにも、優しいハンジに…私、いっぱい酷いことしちゃったなぁ…
ハンジの手、暖かい…
ハンジも、生きてる…あぁ、そうだ、生きてる…
キャラクター、なんかじゃ…ないんだね…
今、この世界を生きている…一人の人間。
馬鹿だな、私…
ここは漫画の中ではないと…そう理解していると、思い込んでただけ。本当は、理解なんて全然できていない…
生きていると思いながらも、心のどこかで…この人達は皆、｢進撃の巨人｣の登場人物だと思ってたんだ…
私とは違うと、…思っていたんだ…
全く…自分で自分が…嫌になるよ…
A｢…ねぇ、ハンジ｣
ハンジ｢…！！…なぁに、A｣
A｢私……私、本当はずっと…貴方と友達になりたかったって言ったら、…貴方は笑うかしら…？｣
まだ涙は止まらないけれど、上を向いてハンジの目を見る。
ハンジ｢…そうだね、笑っちゃうよ…あなたって本当に不器用みたい。……A、｣
A｢うん…？｣
ハンジ｢私と、友達になろう？｣
ふわりと微笑んだハンジが、少しかがみ、下から私を見あげる。
気づいたら、頬にあった手は私の手を優しく掴んでいた。
A｢…な、る…ハンジと、友達に…なる…！｣
折角止まり始めていたのに、また涙が溢れてしまった。
でも、この涙は大丈夫。
だって私、今凄く嬉しいの。嬉しくて、幸せで、とても…良い気分。自然と口角が上がる。
あぁ…なんだか、笑ったのは久しぶりな気がするわ。
もう、私は何も気にしない。原作だとか、未来だとか…知ったことか。
私は私が"今"したいことを、そのときにするべきだと感じたことをする！
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作者名：みれい | 作成日時：2023年9月8日 0時
