15. ページ15
A｢っ馬鹿なこと言わないで！！私はそんなんじゃない！｣
知られたがってる？自分のことを？私が？
この世界の人達に？？
そんなわけがない、だって私は、私は！！
この世界の人達とは、違うんだから…
本当はいるべきではない異分子、キャラクター達と関わってるいけない部外者。
それが私。
関わったところで、知ってもらったところで、いつか私はここの人達と…離れなくちゃいけなくなるかもしれない。
ハンジ｢必死に否定すると逆に怪しくなるの知らない？図星なんだろ？｣
A｢違う！！！！勝手なこと言わないで、貴方に何が分かるっていうの？！｣
ハンジ｢何も分からないよ。｣
A｢、は……？｣
ハンジ｢あなたのことを何も知らないから、分からないから、勝手なことを言うしかない。想像上のことを言うしかない。｣
ハンジ｢ねぇ、教えてよ…あなたのことを。｣
ハンジ｢まだ私の目標、叶ってないんだ…あなたと仲良くなるっていう目標がさ！｣
なんで、そこまで…
A｢私が貴方にしたこと、言ったこと忘れたの？｣
ハンジ｢はは、忘れてないよ！あれは痛かったなぁ｣
ハンジがそっと頬のかさぶたに触れる。あのかさぶたは、私のせいでできたものだ…
A｢…なんで、私とそんなに……仲良くなりたいの？｣
ハンジ｢…惹かれたんだ。どれだけキツイ状況でも、前を向くあなたに。周りになんと言われようが、自分を貫くあなたに。…誰よりも自由に、空を舞うあなたに。｣
…なに、…それ…
ハンジ｢…これだけの理由じゃ、駄目かな？｣
ふわっと笑ったハンジが、ゆっくり私に近づいてくる。
A｢…私、口悪いのよ。すぐに手も出てしまうときもあるの。｣
ハンジ｢うん。｣
A｢素直に、なれないの。誰かと関わることが、こわいの。｣
ハンジ｢…うん。｣
A｢もう、捨てられたり、忘れられたりは嫌なの…誰かにそうされる前に、自分から独りになればいいと…思ったの。｣
ハンジ｢うん。｣
A｢私、こんなのなのよ。皆が想像する、完璧な首席様じゃないの。こんな私なのに…それでも、貴方は私と…仲良くなりたいの…？｣
ハンジ｢…勿論。それに完璧な人間なんて、存在しない。…ねぇ、だから…｣
ハンジの手が、私の頬へと伸びる。
親指で軽く、目元を擦られる。
ハンジ｢…泣かないで。｣
いつの間にか、私の目から大粒の涙がいくつもこぼれ落ちていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みれい | 作成日時：2023年9月8日 0時
