翼が ページ9
アルミンside
アル｢〜っあ、ありがとう、ございます！！｣
自分でも驚くくらいの大きな声が出た。
拳を握りしめ、息を飲んでその人の背中を見つめる。
すると、くるりと振り返ったその人のローブがふわり少しだけと浮いて、フードの作る影の隙間から夜色の瞳がキラリと光るのが端にいた僕にだけ見えた。
その光が僕の目を捉えると同時に、ブワァッと何かが光って眼前に広がる。
あまりの眩しさに一瞬たじろいだが、なんとか踏ん張って目をこらす。
と、そこには──────…
……翼だ…
調査兵団の、自由の翼。
あの紋章と同じ大きな翼が、その人の背中から生えているように見えた。
そんなこと、有り得るはずがないのに。
次に瞬きをして目を開いた時にはもうそこには翼も、光もなかったけれど。
でも確かに、さっきまでそこにあった。
？｢礼を言うのはこちらの方だ、少年たち｣
よく通る芯のある声にハッとする。
フードから覗いた口元は、優しく微笑んでいるように見えた。
？｢私たちを信じてくれて、ありがとう。｣
そう言って今度こそ、その人は歩き出す。
じっと目で追っていたけれど、すぐに人混みに混ざって消えてしまった。
エ｢かっこいい…かっこいい！な！ミカサ、アルミ
ン！！かっこいいだろ！英雄だよ！！やっぱり俺は、調査兵団に入る！！｣
相変わらず頬を好調させたまま、エレンがまくし立てる。
それを遠くに聞きながら、僕は初めて、エレンが調査兵団に入りたい理由がわかった気がした。
続く
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ミライ(プロフ) - コメントありがとうございます！凄く嬉しいです本当に！！！まだまだ未熟ですが、頑張らせていただきます！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月28日 1時) (
レス) id: 129969fe2a (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2019年8月25日 17時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミライ | 作成日時：2019年6月8日 21時
