そのままの君が好き

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｢えっ、こんなにたくさん！｣

｢いつもコーヒー入れてくれるお礼。
もらって？｣

私の手に紙袋を握らせる藤ヶ谷先輩。

手、手がぁ！！！

あぁ、溶けてしまいそう…//


｢…ありがとうございます///｣

｢ふふ。どういたしまして｣

極め付けの極上スマイル。

｢あのっ、｣

｢ん？なあに？｣

｢これからも、
先輩のコーヒー入れさせてもらえますか？｣

｢鈴木さんが嫌じゃなければ、お願いしたいな｣

｢頑張ります！！！｣

｢はははっ。よろしくお願いします｣

眩しすぎて、
これ以上王子の前には居られないっ！

｢戻りますね｣

失礼しますって、
頭を下げて1課のフロアを後にした。




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｢甘ぇなこれ｣

コピーから戻ると、
勝手にいちごオレを飲んでる北山先輩。


｢あ”ーー!!なんで勝手に飲むんですか!｣

｢だってなんかいっぱいあんじゃん。｣

｢コレはだめです！泣｣

紙袋を抱き抱えると、
ふんわり藤ヶ谷先輩の甘い香水の匂いが。

｢んだよー。けち｣

｢あーもー、最っ悪…｣

｢つかお前、甘いの好きだったっけ？｣

｢好きになります、これから｣

｢ほーん。これ、返すわ｣

飲みかけのいちごオレを私のデスクに置いて
出て行った北山先輩。

｢は？ちょっと！｣


振り返っても、もうそこには居なくて。


仕方なく、残りの仕事のお供は
北山先輩の飲みかけのいちごオレになった。

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