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自分の脈が早くなって
落ち着かなくなってくる。




一旦裕太のトーク画面を閉じて
トーク履歴が並ぶ画面をひたすらスクロールする。




やっと見つけた宮田くんのページを開いて
思い切って電話を掛けてみた。






お願い。


出て。









『もしもし?Aちゃん?』






出た!






「宮田くん、いきなりごめんね。
..裕太って今一緒にいる?」


『たま?
たまなら今日風邪ひいたって早退したよ。
様子見に行きたかったんだけど、
俺今日ちょうど出張入っちゃっててさ』


「そうなんだ..」


『夕方電話した時、
結構しんどそうだったんだよね。大丈夫かな』


「わかった、ありがとう。
急に電話しちゃってごめんね」


『ううん、全然!』




宮田くんとの電話を切って
北山さんのいる玄関へ近づく。




私に気づいた北山さんは
いじっていたスマホをポケットにしまうと


「……なんかあった?」


って私の異変にも気付いた。








「北山さん、、、、ごめんなさい!」



ガバって下げた私の頭に
「どーした?」って優しく手を乗せてくる。




「……裕太が、…体調悪いらしくて、」



そう言いなから頭を上げると
置かれていた手が離れて北山さんと目が合う。



その目はまるで感情がない様で
少しだけ怖いと思った。







「行くんだ?たまちゃんのとこ」


「本当にごめんなさい……」



北山さんとの約束が先だったのに
こんな形でドタキャンしてしまうのが申し訳ない。


だからちゃんと北山さんの顔を見あげて、
もう一度謝った。




そしたら北山さんは
何も言わずに真顔のままそっとキスしてきた。





1度離れた唇はもう一度重なって、
連続して何度も押し当てられる。



そのままじりじりと追い詰められて
北山さんが後ろの壁に手をついた時、


「……っ、」


少しだけ強引に割られて
北山さんの舌が入り込んできてしまう。



顔を背けようとするけど
後ろは壁だし身体も密着されて動けないから仕方なく北山さんを受け入れるしかなくて。









「いいよ。行ってきなよ」







やっと唇を離した北山さんは
頬を撫でながら柔らかい笑顔で言う。


いつもの北山さんで安心する。





「ご飯はまた来週だな〜」


「……本当にごめんなさい」




玄関の鍵を閉めて
そのまま北山さんとそこでお別れした。



エレベーターを降りた後、
早足になりすぎて転びそうになるほど私は裕太の所へ早く行かなくちゃって焦っていた。

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mayumitsu(プロフ) - りーちゃんさん» いつもありがとうございます!サウナ見ましたよー!裸体×汗たまんないっすね(*´`)チーマネさんに感謝しかないです!!!抱かれたいですよね…この気持ちはどうしたらいいんでしょうか(´・_・`)お互いすごく酔ってる時にめちゃくちゃに抱かれたい派です!←聞いてない (2020年2月17日 21時) (レス) id: 17b9bc1b51 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - とうとうベットにぃぃぃぃぃ!!!(興奮)もうシューイチのサウナみっくん見てからあの身体に抱かれたい願望が爆発しております、、、続きの更新も楽しみにしてます☆ (2020年2月16日 23時) (レス) id: 21de289748 (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - yk717miraiさん» コメントありがとうございます!だいぶ久しぶりの更新ですみません(´TωT`)お互い好きなのに離れ離れになるのはつらいですよね...しかも玉森くん勘違いしちゃってますしね...(´-`) (2020年1月11日 22時) (レス) id: 3557271f17 (このIDを非表示/違反報告)
yk717mirai(プロフ) - 私的にはやっぱりヒロインさんと玉森さんがやっぱりお互い好きな気持ちを確かめ合って元に戻ってほしいです。玉森さんがやっぱり諦めキレなくて、、、、、好き同士なのに悪い人に引き裂かれて終了なんて哀しすぎます! (2020年1月11日 16時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mayumitsu | 作成日時:2019年10月8日 22時

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