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「部長かな」

「あの部長がこんな遅くまでやるか?」


まだ動いてたエレベーターで
オフィスがある階まで登ってきた。




宮田と2人、静かにフロアへ近づくと…









「………、小島さん?」




宮田がそう声をかけて、
顔を上げた女の子は間違いなく小島さんだった。



驚く俺たちよりも更に驚いた顔をして
小島さんはこっちを見てる。






「今日ってそんなに残ってた仕事あったっけ?」



宮田の問いかけに、
何も言わずにいるから嫌な予感がして
小島さんのデスクに近付いた。




「あっ、あのっ、」



小島さんのデスクに積まれている1人上のファイルを1冊開いてみる。


そうすると宮田も遠慮気味に近付いてくるから、ファイルの中身を宮田に見せた。




「これ…
小島さん1人でやるやつじゃなくない…?」


宮田がファイルを数ページぺらぺらと捲って
小島さんに聞いている。


「これも、これも…
担当小島さんじゃないよね?」


もう一度聞くけど、小島さんは俯いてて。




「………広瀬さん達だろ」



俺がそう言うと、少しだけ顔を上げた。



「もう終わったから。
今ちょうど帰るとこだったんです」



3冊積んであったファイルを棚に戻して、
帰り支度を始める。


そんな小島さんと俺を宮田は交互に見てくるし。


なんだよ。って口パクで宮田に返すけど、
宮田は目で合図してくる。



そんなやり取りをしているうちに
小島さんはコートを羽織って鞄を肩にかけると

「お疲れ様でした」

そう言って俺たちを通り過ぎて
フロアを出ていこうとする。


「あっ、ねぇ、小島さんっ」


痺れを切らせたのか、
宮田が小島さんを呼び止めた。


足を止めて振り返った小島さんに

「ちょっと飲んでかない?1杯だけ!」

って人懐っこく誘った。





つか、なんでこのタイミングで誘う???


訳わかんなくて今度は俺が宮田をジロジロ見てる。



「困ってることあったら聞くしさ。ね?タマ」


そう言われて、
小島さんの方を見ると目が合ってしまう。




“小島さんのこと、
第2のAちゃんにしたいの?”



宮田にコソッとそう言われて。



広瀬さん達は、Aにしていたようなひどいことを小島さんにもしてんだよな。


それでも誰にも言わずにこうやって
1人で抱え込んでさ。


Aもこんなんだったのかな。


どうしてもAと重ねてしまう。







「いこ、小島さん」


俺がそう言うと、少し驚いた後
小島さんは首を縦に振った。

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mayumitsu(プロフ) - りーちゃんさん» いつもありがとうございます!サウナ見ましたよー!裸体×汗たまんないっすね(*´`)チーマネさんに感謝しかないです!!!抱かれたいですよね…この気持ちはどうしたらいいんでしょうか(´・_・`)お互いすごく酔ってる時にめちゃくちゃに抱かれたい派です!←聞いてない (2020年2月17日 21時) (レス) id: 17b9bc1b51 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - とうとうベットにぃぃぃぃぃ!!!(興奮)もうシューイチのサウナみっくん見てからあの身体に抱かれたい願望が爆発しております、、、続きの更新も楽しみにしてます☆ (2020年2月16日 23時) (レス) id: 21de289748 (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - yk717miraiさん» コメントありがとうございます!だいぶ久しぶりの更新ですみません(´TωT`)お互い好きなのに離れ離れになるのはつらいですよね...しかも玉森くん勘違いしちゃってますしね...(´-`) (2020年1月11日 22時) (レス) id: 3557271f17 (このIDを非表示/違反報告)
yk717mirai(プロフ) - 私的にはやっぱりヒロインさんと玉森さんがやっぱりお互い好きな気持ちを確かめ合って元に戻ってほしいです。玉森さんがやっぱり諦めキレなくて、、、、、好き同士なのに悪い人に引き裂かれて終了なんて哀しすぎます! (2020年1月11日 16時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mayumitsu | 作成日時:2019年10月8日 22時

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