ナナイロの虹＿2

ペットの＿2 ページ13

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｢ただいま〜｣


自宅の玄関を開ければ、
冷えた外気からやっと遮断される。


と、
同時に漂ってくる石鹸の香りと
シャワーの流れる音。



脱衣所を通り越して、
急いでバックとコートを部屋に置いてきた。







｢ただいまっ｣

｢ぉわっ、びっくりしたー｣



いきなりお風呂場のドアを開けて
顔だけ出してそう言うと、

頭を泡だらけにした高嗣が
片目だけ開けて驚いてこっちを振り返った。




｢もう高嗣出ちゃう？｣

｢俺今入ったとこ｣

｢じゃあ私も入っちゃおっかな｣

｢つか入んないとダメでしょ、汚い｣

｢はいはい｣





少々(かなり？)潔癖症な高嗣は
帰ってきたら即お風呂が鉄則。



だから私の家でも
こうやってよく勝手に入ってる。





服を脱いで私も浴室へ入ると
丁度高嗣が頭を流すところだったから

高嗣の手からシャワーを貰うと
何も言わずに上を向いて目をつぶって待ってるから頭を流してあげる。







｢おっけー｣


流し終わってそう言うと
手で顔をゴシゴシした後、犬みたいに頭をブルブル振った。





｢ねぇねぇ、頭洗って？｣

｢えー、体ならいいけど｣



言いながらボディーソープを泡立てる高嗣は
もう鼻の下が伸びてるし。


仕方なく髪の毛をクリップでまとめると、
モコモコに泡立てたボディーソープを高嗣が私の体に伸ばし始める。



｢…………、こら。
ちゃんと洗わないとご飯ナシだからね｣

｢洗ってるの！これは！｣


ちょっとぐらいいーじゃん
とかブツブツ言いながら、
なんだか怪しい手つきで洗い終えたから
今度は交代してボディータオルで高嗣の背中をゴシゴシしてあげる。



2人して泡まみれになったところで
後ろから高嗣に抱きついた。




｢おねーさん、
ちゃんと洗ってください｣

｢もう洗い終わったもん｣



抱きついたまま、
シャワーを捻ると高嗣の足元にお湯がかかった。




｢………誘ってんの？それ｣

｢違いますけど？｣

｢背中に直接おっ ぱい押し当てられた
俺の気持ち、わかる？｣

｢わかんない｣



勢いよく吹き出すシャワーを掴んで
身体を流してると

｢バカA。｣

って拗ねたような低い声の高嗣は
ちょっと顎が出てる。








最近ちょっと生意気なキミには
おあずけしないとね。

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