そのままの君が好き＿4

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｢…北山は元気？｣




運ばれてきたデザートを食べながら、
藤ヶ谷先輩が聞いてくる。




｢…多分、｣


｢多分って。連絡とってないの？｣


｢最近、全然LINEも電話も返ってこなくて。
忙しいのは分かるんですけど、
ちょっとくらい相手してほしいなって｣


｢そっか。
北山らしいけどな(笑)｣


｢そうなんですよ！
釣った魚に餌はくれないんですよ、
北山先輩は！(笑)｣


｢ふはははっ(笑)なんか分かるかも｣


｢もう、
藤ヶ谷先輩の繊細な所見習って欲しいですよ｣


｢そんなこと言って、Aも結構意地張っちゃうタイプなんじゃないの？｣




うっ。


さすがイケメン王子、なんでもお見通し。





｢寂しいとか、素直に伝えてみたら？｣


｢…キモイとかウザイとか言われませんかね？｣


｢(笑)。
少なくとも、俺だったら可愛いなって思うな｣



にっこり笑う藤ヶ谷先輩は、
まだ使ってないフォークで自分のいちごタルトから大きなイチゴを1つとると
私のミニパフェのグラスに乗っけてくれた。



｢1人で頑張ってるAにご褒美です｣


って。






｢…ありがとうございます//｣






そうだよね。



みっくんもあっちで頑張ってるんだから、
私も耐えなきゃって。



ずっとそう思って我慢してたけど。




ちょっとくらい、弱音言ってもいいのかな。





藤ヶ谷先輩がくれた
真っ赤ないちごを口に入れたら、
甘酸っぱさが広がって今まで我慢してた寂しさが込み上げてくるみたいに心がきゅんとした。

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