微熱

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お開きになって、
会計を纏めた先生が払い終わるのをお店の外に出て待っていると


｢さっきの、なに？｣

急に後ろから北山先生が声を掛けてきた。

それもかなり近くてびっくりする。



距離をとって振り返ると
なんかすげー見てませんでした？って。


｢ごめんなさい、ちょっと考え事してて｣

｢そか。なんかしたかと思って、俺｣


ぽりぽり、って頭かいてる。




レジを済ませた先生が出てきて、
次行くー？って言ってる人達と
帰りまーすって言ってる人達で別れる。



｢北山来るよなー？｣

って大きい声で学年主任の先生に呼ばれて、
もちろん行きまーす！って返事してる。



｢じゃあ、私はここで｣

｢帰るの？｣

｢はい、家少し遠いんです｣

｢そっかー。……あのさ、｣


ちらって後ろ振り返って、
２軒目どこにするって盛り上がってる先生達を確認する北山先生。

みんなでスマホ覗いてて、
こっちを見てなかった。




？って首傾けたら、少し近づいて耳元で

｢今度2人で会いません？｣

って。




｢え……っと、｣

｢あ、その、ほら、
…二階堂の事とかで、ゆっくり話したいし｣

｢あぁ、そうですよね｣

｢中々学校だと時間ないし、
今日も全然話せなかったしさ｣

｢分かりました。
北山先生が都合良い時誘って下さい｣

｢…番号、交換しときません？｣


ポケットからスマホを取り出すから、
私もカバンから取り出した。


｢かりていい？｣

頷いて北山先生に渡すと、
手早く操作して北山先生のスマホが振動した。


｢これ、俺の番号です。
LINEもあるから登録しといて下さいね｣


はい、って返されて。






｢きたやまー。
お前何Aちゃん口説いてんだよっ｣

｢はっ、違いますよっ！何言ってんすか｣


北山先生の隣のクラスの今井先生が
かなり酔った状態でガッと肩に絡んできてる。



｢生徒の事で相談されてるんです｣

｢へぇ〜。相談ねぇ｣

｢なんすか、その顔(笑)ほら、次行きましょ｣

｢ふふふ。じゃあ、私は失礼しますね｣

｢お〜う、ばいばいAちゃん｣

｢気をつけて。…また連絡します｣


ひゅーひゅー！って今井先生に弄られながら
２軒目に行く集団に混ざっていった北山先生。

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