恋愛のススメ〜千賀の場合〜

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｢えー！なになにっ？僕に？！？！｣


｢うん、明日渡そうかと思ってたんだけど｣


｢うわ、ありがとう！え、めっちゃ嬉しい！！｣




健永が本当に嬉しそうにリアクションしてくれるのが、私も嬉しいし、何より可愛くて。


ありがとうとか、嬉しいって
気持ちをちゃんと伝えてくれるのも健永の好きなところのひとつ。






｢2つあるんだけどっ！！開けてもいい？｣


｢うん｣




紙袋からラッピングされた中身を取り出して、
こっちからあけよって大きい方の袋のリボンを解いた。






｢あっ、マフラー？｣


｢うん、スヌード。あっちの冬は寒いから｣



欲しかったんだよねーって、その場で首にはめてる健永。


二重にかけて直してあげると、
コテって首を傾けて、似合う？って聞いてくる。



真っ白なざっくり編みのスヌードは、
予想通り健永によく似合ってる。



｢うん、すっごく可愛い｣



両手でワンちゃんを撫でるみたいに
いいこいいこってしてあげると嬉しそうに顔を緩める健永。




｢できればカッコイイがよかったけどなぁ｣


｢カッコイイのはもう通常だからいいの｣


｢ははっ、ならいっか｣




チュッてキスしてんふふって笑ってから、
こっちも開けていい？って聞いてくるからうんって返事する。




小さな小箱を開けると、


｢あ、ピアスだっ｣



健永は左耳に1つ穴が空いてたから
ハワイアンジュエリーの一点物。



たまたま指輪とゴールドがリンクしてて、
いい感じかも。






｢ありがとう、すごく素敵｣




箱から取り出して、
今つけてた小さいリングピアスを外して私があげたピアスを付けてくれた。





｢なんか、Aちゃんに包まれてるみたい｣



指輪と、ピアスと。



もうすぐ離れ離れになるけど、
気持ちはずっと一緒だから身に付けられる物がいいなってアクセサリーにしたんだ。



健永も同じ気持ちだったのが嬉しい。







｢ねぇ、写真撮ろ！｣



スマホを操作してインカメラを起動すると、
こっち、って健永の足の間に座らされて。


後ろから頬をくっつけて
お揃いの指輪が写るように手を絡ませて。



｢いくよー、はい、ちーずっ｣


パシャ、パシャ、ってシャッターボタンを押しながら、健永が頬にキスしてきたりガオーって食べるフリしてくるから2人で笑っちゃってブレちゃった写真もたくさん。

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