恋愛のススメ〜北山の場合〜

52 ページ2

＿

店に戻ると、
読モちゃんが見て〜って動画を見せてくる。

｢ウケません？｣

｢何これ？(笑)｣


正直理解不能だ。

10個下だっけ、この子。



｢北山さーん、写真載っけていい？｣

｢おん。｣

鏡越しに写真を撮ってて、
入ってって言われるから適当にピースして写る。


｢途中じゃなくて完成も載せてよ？｣

｢載せるよー。これはストーリー用｣


なんじゃそら。
ますますわかんねー。


読モちゃんと喋ってると、
ポケットのスマホが震えてる。


確認すると、Aからで。


少し離れて電話に出た。



何話すか決めてなかったけど、
とりあえず店に呼んでみた。

明日休みなんだけどね。

オーナーの特権てやつよ。


読モちゃんのカラー剤のタイマーが鳴ったから、ストップのボタンを押す。


それでも話してたら、遠くて読モちゃんが
｢まだ〜〜〜｣って言ってる。






電話切る時に、『北山さん』て呼ばれて。


何かと思ったら、なんか俺嫌味言われてる？

訳分からず電話ブチ切られるし。




これ、結構難関なんじゃね？




:
:
:





翌日。


昨日北山さんから届いてたLINEを見返す。




北山さん15時にここで。


添付してある地図をタップすると、
中々の立地。

大きな駅のすぐ側だし。


支度して、時間に着くように家を出た。





:





｢…ここだ｣


結構大きいお店。

お休みだから看板の電気は着いてないけど、
店内には明かりがついてる。


ガラス張りのドアを開けると、
奥から北山さんが出てきた。



｢よっ｣

｢どうも｣

｢こっち、どうぞ｣


いつもは逆だからなんか変な感じ。

53→←51

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す