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ベットに寝かされて、氷枕を敷いてくれて。
濡らしたタオルもおでこに置いてくれた。
「寝るまでいてやるから」
私の隣に肘をついて寝転がった北山さん。
「…ごめんね」
また、ポロって涙が出てくる。
「大丈夫だから」
涙を拭ってくれて。
「……ねぇA、俺のになんない?」
北山さんも泣きそうな声で小さく呟いた。
北山さんの方を見たら、
ゆっくり近づいてきた唇が重なって。
舌が入ってきたから
すぐに頭を横にふって唇を離した。
「……移っちゃう」
「いいよ、そんなの」
構わずキスの続きをされて。
「……ん、はぁっ」
熱のせいで息が上がってるから
すぐに漏れてしまう吐息。
「……ごめん。苦しいよな」
気付いた北山さんは、頭を撫でてくれた。
「…もっとしたい」
「…A、」
「……宏光、キスして」
・
・
そのまま北山さんは、私をそこで抱いた。
太輔と眠るこのベットで。
何度も大丈夫?って確認してくれながら。
身体はしんどかったけど、
自分でも止められなかったんだ。
どこまで堕ちてくんだろう、私は。
:
カチャ、
と寝室のドアが開く音で目が覚めた。
「A、大丈夫?」
「…たいすけ」
起き上がって周りを見回した。
ベットサイドのライトだけに落とされた
薄暗い照明の中。
…当たり前だけど北山さんは居なくて。
「寝てていよ、何か飲み物持ってくる。
タオルも変えてくるね」
いつの間に帰ったんだろ。
ちゃんと洋服は着てるし、
布団も肩まで掛けられてた。
本当に寝るまで居てくれたんだね。
寝返りを打ったら一瞬北山さんの匂いがして
心臓がドクンと大きく音を立てた。
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mayumitsu(プロフ) - ハニハニさん» コメントありがとうございます!返信遅くなりすみません(T_T)続き、気になりますよね。でもこのお話書いてると北山さんも藤ヶ谷さんも辛くなってくるのでしんどいんです(泣)我ながらなんちゅー話作ってしまったんだと(;∀;)また他のお話もぜひ覗いてやって下さい★ (2019年5月8日 22時) (レス) id: a6361f69c3 (このIDを非表示/違反報告)
ハニハニ(プロフ) - 大好きなお話でした。続編読みたいくらいですw終わっちゃった寂しいですが新作も楽しみにしています。ありがとうございました! (2019年5月4日 9時) (レス) id: ec156a2608 (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - キスラジ大好きファンさん» ひゃー!そんなこと言って頂けるなんて(;∀;)ありがとうございます!北山さんのソロはどれ聞いても心臓がギュンてなりますよね、よく歌詞を読みながらお話書くので私も書きながら大変な事になることあります(笑)北山さんの底なし沼にハマったら永遠に抜け出せませんね★ (2019年5月2日 12時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - あやみつさん» あやみつさーん!!主婦の敵大型連休も常に頭の中は北山宏光です!wどんでん返し、しちゃいました(o´艸`)太輔という素敵な旦那がいながら北山さんに会いに行ってしまう、もうこれは北山担の方なら分かってもらえるはずです|ω・`)幸せな結末などないと分かっていても… (2019年5月2日 12時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - ソフィアさん» ありがとうございます!自信が無かったのですごく嬉しいお言葉!そうですよね、いけないと分かっていてもするかしないかは結局2択ですしそれを実行させてしまうのが北山さんなんですよね(´°_°`)ハピエンと迷ったのですがこっちの方がよりリアル感が出ていたらいいです★ (2019年5月2日 11時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mayumitsu | 作成日時:2019年3月22日 18時