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「そういえば、キミのパパは一緒じゃないのか?」

「あれ?さっきまでいたのに」


辺りを見ても毛利さんの姿はどこにもない。


「もう、発車前にみんなで写真撮ろうって言ってたのに〜」

もー、と怒り気味の蘭ちゃん。


「まだ時間あるし、どっかぶらぶらしてはるんちゃうかな。探してみよ?」


そう言ってホームを少し歩いていくと、奥に探していた人物の背中が見えた。


「いたいた!お父さん、あんなとこでなにしてるのかしら」




どうやら何人かで話をされているようだった。


「――この名探偵毛利ポワ郎がたちどころに解き明かしてみせますから!」


(ぽ、ポワ郎って…)

ふいに聞こえてきた言葉に少し笑ってしまう。いつの間にそんな名前に。

コナンくんも同じく苦笑いしている。


「ちょっとお父さん!何やってんのよ」

「なーに、ちょっと8号車で一緒になる皆さんに挨拶を」

その瞬間口にくわえていた煙草をもぎ取られる。


「って、ここ禁煙だし。なんなのよポワ郎って。お父さんは毛利小五郎でしょ!」


ごもっともです。
正論にタジタジの毛利さんの背中を押して戻っていく。娘強しやなあ。


わたしたちも行こう、と踵を返そうとした時、さっきまで毛利さんとお話されていた方たちの顔が揃って強張っており、妙な緊張感に不安を覚える。


ちらと隣を見るとコナンくんも不審そうな顔をしていて。
おそらく似たような事を考えているのではないかと思った。


――まあでも、気にしてもしょうがないよね。


「コナンくん?行こっか」


足が止まっていた彼に声をかける。

この子、たまに見せる表情が小学生とは思えない感じなんだよなあ。


「え?あ、そうだね!行こ行こ!」


(こうやって笑うと普通の子どもなんやけど…)

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:恋愛
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枝豆(プロフ) - ゆあななさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると励みになります、頑張りますね! (2018年5月24日 12時) (レス) id: 12c730cb67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあなな(プロフ) - いやもうほんと、すごく面白いです!!頑張ってください!! (2018年5月23日 22時) (レス) id: 6443c029d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:枝豆 | 作成日時:2018年5月15日 12時

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