仕事~60 ページ12
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乱「どうしよう…Aってば可愛すぎっ！」
獅「Aは異国の衣装も似合うよな！」
『そうか…？』
絶賛を受けたAはほんのり頬を赤く染めてはにかむ。
加州「…」
染まった頬に、加州はそうっと片手を添えた。そして眩しそうに目を細める。
加「うん、すごく可愛いよ」
自分の服と同じ赤色に身を包んだ主を見て、少し誇らしく、同時にほんの少し淋しく思う。
この子は今日、誕生日を迎えた。一つ大人になったのだ。子どもの成長はあっという間で、それは誰よりも自分たちが知っている。
こうして手の届くうちに、たくさんのことをしてあげたい。
そうだ、今度は綺麗な着物も着せてあげよう。すごく似合うに違いない。
息を呑むくらいの美人になって、ちょっと悔しく思うかもしれないけれど。
加「さ！仕上げに爪紅塗るから、手貸してね」
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そして、Aに着物を着付けるという加州の望みは、思わぬ形で叶ってしまうのだが、これはもう少し先の話である＿＿＿
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鯰尾「失礼しまーす！入ります、よ…」
骨喰「準備が終わった。Aを迎え…に…」
妻戸を開けた二人は、加州たちの中央に座る少女を見て、固まった。
きょとんと自分たちを見上げるAは、まさしく西洋の絵本から出てきたお姫様で。
獅子王「へへっ、可愛いだろ？」
鯰「はい！ 可愛すぎて不整脈起こしかけました！」←
骨「……」
五虎退「ほ、骨喰兄さん…？」
はっとして、骨喰はAに見惚れていたことにようやく気づいた。
それを自覚すると、じわじわと顔や耳が熱くなってゆく。
鯰「A、すごく似合ってますよ！俺その格好好きだな〜」
『そうか…良かった』
鯰尾にトンと肘でつつかれ、骨喰はピクリと肩を震わせる。
骨「…その……」
一度口ごもり、意を決してAを見つめ返した。
骨「よ…よく、似合っている…っ//」
乱,前田,五虎退「(骨喰兄さんが照れてる！)」
骨喰を見て、鯰尾や獅子王がニヤニヤと笑みを浮かべる中、Aは嬉しそうに顔を輝かせるのだった。
『ありがとう…やはり、褒められるのは嬉しいな』
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作者名：葛の葉 | 作成日時：2019年9月15日 1時
