仕事~57 ページ9
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燭台切「歌仙くん、一期くん、堀川くん！あと長谷部くんと薬研くんも！ちょっとお願いしていいっ？！」
歌仙「もちろんだよ、というか手伝わせてくれ」
一期「私と薬研は足りない分の食材を政府から調達いたしましょう。脅してでも早急に用意させます」
薬研「任せとけ旦那方、いち兄が本気出せば一瞬だ」
堀川「じゃあ僕は必要な下ごしらえ全て済ませておきます。あ、一緒に生地作りの補助もしますね！」
長谷部「燭台切お前は調味に入れ。洗浄と片付けは俺が担当する」
燭「うぅ、ありがとう、ほんと助かるよ…」
頭の中で献立を組み直しつつ燭台切は指示を出す。幾分か剣呑な、厨での会話だ。
彼らが焦っているのは少し前の、Aの一言によるものだった。
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まだ食事の時間ではないが、半分宴モードに入った者たちはそれぞれ思い出話に花を咲かせていた。
Aもその一集団に腰をおろして、楽しげに話を聞いている。
離れたところで兄弟たちと喋っていた鯰尾が、ふいにAの隣へ移動した。そしてその肩に寄りかかってニヤリと微笑む。
鯰尾「そう、俺Aの誕生日知りたいな〜！」
それを聞いたAはひゅっと息を止めた。
各々会話をしているように見えるが、その場の全員が耳をそばだてている。
『え…と、誕生日…』
Aは瞬く間に極限の恐慌状態におちいった。
そんな日付覚えているわけがない。いったい何年前だ？確か今現在使われている
『わ、私の、誕生日は…』
鯰「うん！」
鯰尾の眼差しが痛い。何か答えなければ…
そうだ、私がこの姿になった日こそが誕生日ではないか。そう言っても過言ではないはず。
この人型になったのは、ここに来る一時間ぐらい前だから
すなわち。
『今日だ』←
鯰「…え」
『言っていなかったが、ここに来た日、実は私の誕生日だったのだ』
その瞬間、山姥切は自分の布を踏みつけて壮大に転び、
三日月は持っていた湯呑みを握り割り、
明石がかけていた眼鏡は数メートルぶっ飛んだ。←
明石「…いや最後の。ただの怪奇現象やん」
明石の力ない突っ込みを聞かずに、燭台切が顔を青くして厨に走った。
＿＿＿そして冒頭に至る。
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作者名：葛の葉 | 作成日時：2019年9月15日 1時
