脱退宣言

脱退宣言 10 ページ11

JN side

Aとジョングガが帰ってきた。Aが今日はこのまま戻ってこないのでは…。と少し心配していからほっとする。

「昨日は勝手に脱退宣言してすいませんでした。けどさっきも言ったように俺がBTSのAでいるために決めたことです。」

Aがまっすぐと俺たちの方を見つめていう、その目に迷いはない。ここで《わかった。ヒョンはお前の意見を尊重するよ。》とグループの長男として弟の意見は受け入れて上げるべきなのかもしれない、けど今回はそうは行かない。デビューしてから、いやデビューする前から8人で駆け抜けてきた。この先もずっと8人で…という思いが変わることは無い。

NM 「なんで、相談してくれなかった？グループにとっても重要な問題だし、話し合いが必要な案件だよね？」

「みんなに言ったら反対されると思ったから…全世界に配信しちゃえば後戻りできないと思って…」

JM 「理由は？それだけでも聞けたら…」

「言えない。今はツアーを大成功させたいって思いしかないし、ツアー前にヒョン達とグクに余計な心配かけたくない。」

これは想定内。けど、正直にいって、来週にツアー初日を控える今メンバー間でギスギスしている場合ではないし、自分のたちの不安要素をARMY達に見せる訳にもいかない。

TH 「1つ聞いてもいい？」

不安げにテヒョンアがAに問いかける。

TH「Aは俺たちといるのが嫌でBTSを離れていくの？」

俺たちが懸念していたことだ。
Aが韓国での生活に今は不自由がないとはいえ、ふとした事で感じる言語・文化の壁。8人で会話をしているとたまにAが会話の処理が追いつかず今なんて？と聞き返すことだってある。長年積み重ねてきたモヤモヤした物に耐えきれなくなったのでは？と先程残ったメンバーで話していたところだ。

「違う！！それだけは絶対に違うから！！」

Aが間発入れずに答える。

「大好きだよ、ヒョン達とグクと一緒に過ごす時間
が…。みんなでARMY達を幸せにする時間が…」

Aがあまりにも苦しそうに声をだすからつい抱きしめに行かなくてはと思ってしまう。が、テヒョンアに先を越されAを抱きしめる。

TH「Aが俺たちの事を嫌いになって離れようとしてないんだったらそれでいい。今は。」

NM「そこでA、妥協案だ。」

さぁ、ここからが大事な話だ。

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