5話 ページ7
(A*side)
オスマンさんにもらった名刺がまだ捨てられずに机の上に置いてある。オスマンさんもゾムさんもグルちゃんと呼ばれていた金髪の人も私に呪いをかけているみたいだ。
はぁ…あのストラップ結構気に入ってたのになぁ…ゾムさんに取られてしまったストラップのことを思い出す。もうあのクマちゃんに会えることは一生ないと思うとなんだか悲しい。
──
今日は休日である！連日溜まっていた鬱憤を晴らせると思うと気持ちがいい。1人で近くの大きなショッピングモールで時間を潰すことにした。
周りに気を使わなくていいので自分なりに楽しく満喫出来ていた。
ある程度用事を終え、ファストフード店で昼食を取っていた。とても平和だったのだ。ある人に出会うまでは
『「あ」』
こんな所で人と会う予定なんてなかったのだ。しかも今1番会いたくない人と。
zm「久しぶりやな」
ゾムさんはありえないほど食べ物を乗せたトレーを持っていた。そして私の座っているテーブルの向かい側に座ってきた。
『席、他に空いてますよ』
zm「知らんわ、そんなん」
早いとこ離席しようと思い、急いで食べ物を口に運ぶ。
zm「なぁ」
『……….』
zm「なぁってば」
『…なんでふか』
zm「そこの服」
ゾムさんが顎で指した先には私が買ったお気に入りのブランドのショッピングバッグがあった。
zm「ええよな、細部まで丁寧に仕上げとるし。色使いがセンスあるわ」
『そう！！なんですよ…ね…』
まさか目の前の男からそんな言葉を聞けるとは思わなかった。
zm「まぁ、仕事柄よう観察するからな」
驚いた顔を見られてしまったのか、そんなことを言われてしまった。
zm「俺パタンナーやってる言うたん、覚えとる？」
そういえば、初めて会ったときそんな単語を聞いた気がする。
zm「パタンナーって大変やねん。平面のデザインを実物にする仕事なんやけど、デザイナーの希望を叶えつつ、予算やらなんやら現実的なことも考えなあかんくて…でもなサンプルができた時はほんま嬉しいねんな。あぁ、俺が作ったんだって」
ゾムさんは無邪気に笑いながら話してくれた。きらきら輝いていた。そんな姿を素敵だと思えた。
zm「いつか誰かに幸せになってもらえるような服つくりたいんよ」
そんな夢を語らないで、あなたを遠く感じてしまうから。
『ゾムさ、』
「じゃあな、A」
彼のトレーの上の食べ物はいつなくなっていた？
そんなことわからないくらい夢中に聞いていたんだ。
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ハリヤマ(プロフ) - *＊緋奈＊*さん» コメントありがとうございます！並びに返信に遅れてしまい申し訳ないです！寒くなると上着も可愛くなってメイクも派手になるので素敵ですよね！頑張らせていただきますのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 5aa06bc1f4 (このIDを非表示/違反報告)
*＊緋奈＊* - 作品読ませて頂きました！主人公ちゃん可愛いです…、そしてsyp君かっけぇです…、秋って可愛い服増えますよね!ベレー帽とか! 季節の変わり目で体調崩しやすいので無理なさらないで下さい！応援してます！！ (2019年10月5日 22時) (レス) id: d503bc641e (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤマ(プロフ) - 万雷の拍手を。さん» ありがとうございます！まだまだ序章に過ぎないですが、完結まで書ききれるようにがんばります。今後ともよろしくお願いします！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: 5aa06bc1f4 (このIDを非表示/違反報告)
万雷の拍手を。(プロフ) - すごく好きな作風で感激しました。描写が丁寧で、キャラもしっかり立っていて読みやすいです。ゆっくりでいいので、最後まで書き続けて頂きたい、、！応援しています！！ (2019年8月27日 4時) (レス) id: daf68480a8 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤマ(プロフ) - 紫雨??さん» 読んでいただきありがとうございます。改行に関しましては私も気になっていたところでした。出来るだけ増やせるように努めますが、私も試行錯誤して作っているのでご期待に添えない部分があると思います。申し訳ありません。 (2019年8月23日 23時) (レス) id: 5aa06bc1f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハリヤマ | 作成日時：2019年8月14日 1時
