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誰も傷つけない方法で ページ9

ジュンさんのお店を出てバス停まで歩いていたら

「A先輩!?」と声をかけられた。



大学の後輩の女の子!

けっこう仲良くしてたのに、会うのは久しぶり

せっかくだからごはんを一緒に食べた。



『今はどこで働いてるの?』

「海外です」


へぇ〜、すごいな


海外で看護のボランティアをしている彼女に

現地の子どもたちと撮った写真をたくさん見せてもらった。




「先輩もどうですか?大変だけど、やりがいもあって楽しいですよ!」



キラキラした瞳の子どもたちの写真を見ていたら

私も彼女みたいに海外に行ってみたくなった。




学生時代にも少し考えたことはあったけど

結局実現しなかった。




誰も私のことを知らない場所で

人の役に立つのもいいかもしれない

最近は人目を気にするのも疲れてきたし。



『時間大丈夫なら、ゆっくり聞かせてもらっていい?』



前向きに考えてみよう

偽装カップルを解消する理由にもいい。



“海外へ仕事に行くため”なら

誰も傷つけずにカップルが解消できる…はず。



彼女もちょうど時間があったようで、システムを教えてくれて

人手も足りないし、すぐにでも…と言ってくれる。



『でも、パスポートが!』

「すぐ取ってくださいよ!行きましょう、一緒に!!」


とんとん拍子に話が進んでく

何かが変わるときって、こんなものかな?



次はボランティアの事務所で会うことになった

週が明けたらパスポート取りに行かなくちゃ!

深夜の訪問者→←気づいて〜JN〜



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作者名:miel | 作成日時:2018年5月14日 20時

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