ma cherie 5 (ページ8)

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気づいて～JN～ページ8

もうそろそろ来ると思ってたよ。

『こんばんは』

今までとは違うAさん。

心の中がざわついて、波立ってる

その波を乗りこなせなくてずいぶんイライラしてるね。

過去に恋愛で傷ついた経験が彼女を臆病にしてしまった

ちゃんと元彼とはお別れできたし、乗り越えたと思っていたけど・・・

「何を怖がってるの？怖がって逃げようとしてる…でしょ？」

『逃げる？』

彼女は気づいていない

自分の気持ちに。

気づいていないんじゃない

気づきたくないんだ。

自分の気持ちに気づくことすら怖くて

目を背けてる

「自分の気持ちに正直になった方がいいよ」

『自分の気持ち？』

答えを言ってあげることは簡単だけど

それじゃ意味がない。

自分で気づいてくれないとね。

―――――――――――

昼間、ジスがここに来ていたんだよ。

君が離れて行くんじゃないかって不安でたまらないんだ

仕事に支障が出そうなくらい、悩んでる

早く楽になればいいのにな。

ジスはジスで、伝えることができずにいて

１人で悩んでる。

僕とジスは長い付き合いだ

ある女の子を探して僕のところにも相談に来ていた。

Aさんが友達とここに来たのは偶然だったけど

会った瞬間にジスが捜し続けていたのはこの子だとわかった

彼女の妖精さんと答え合わせをしたんだ

僕の思ったことは間違いじゃなかった。

２人には幸せになってほしいんだけどな

まぁ、なるだろうけど(笑)

――――――――――――

どうしてAさんはジスとの距離を置こうと思うの？

思い出なんて作りたくないって思うの？

それって…

気づきさえすれば簡単なことだよ？