ma cherie 5 (ページ3)

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思い出はいらないページ3

「今日はどうする？」

『う～ん。まっすぐ帰りましょう！』

「最近は外食したくないの？」

『家のご飯がおいしいし、落ち着きます。人目も気にしなくていいし』

「また新しいお店、探そうか？個室だったらどう？」

『家でおばあ様も待ってらっしゃるし…』

「まったく…最近はおばあ様ばっかりだな！つまらないよ」

『ごめんなさい』

ジスさんは機嫌悪そうだけど、仕方ない

思い出なんて増やさなくていい。

家について車が停まる

ジスさんがドアを開けて手を引いてくれる。

「充電してくれない？」

やさしく笑うジスさんについ負けそうになるけれど

スキンシップなんてしないほうがいいよね？

本当の恋人でもないのに。

『今日は私の電池も切れかけてて(笑)』

「そっか・・・」

苦し紛れの言い訳

がっかりした顔を見るのはつらいけど

そのほうがジスさんのためにもいいと思う。

別れた後で思い出すことは

１つでも少ない方がいい

楽しかった分

別れた後がつらい

ウォヌとの恋で学んだこと。

そもそも偽装カップルなんだから

思い出だって偽装なのかもしれないけれど。