ma cherie 5 (ページ14)

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100日記念ページ14

朝起きたら

今日で僕たち付き合い始めて１００日だから！って言われてびっくりした。

知らなかった

数えてすらいなかった

偽装カップルに記念日なんて必要ないし！

『偽装カップルなんですから、お祝いしなくてもいいんじゃないですか？』

「何言ってるの？お祝いしないと、また何を書かれるか！」

破局なら破局でもいいんじゃない？

あ～、それだと財閥に傷がつくのか

人目を気にする生活をいつまで続けるんだろう

周りに嘘をついてて心が苦しくないのかな？

『昨日はカップル解消しようって言ったのに…』

「もうその話は無し」

『変ですよ？ジスさん…』

「何と思われてもいいよ」

100日の記念日デート…

本当のカップルならもっと甘い雰囲気になるだろうな。

ぎこちない空気のままドライブに出かけた

ジスさんが運転する車は夫婦に間違えられた

あの市場で止まった。

手をつないで買い物して、試食して

楽しそうに買い物をするジスさん。

いつからかジスさんの笑顔を見ると

うれしいなって思っていたのに

今は胸の奥がチクチクするから

こっち見て笑わないでほしい。

今日はあのコテージに泊まる計画らしい

大きなコテージに2人きり。

テーブルにワインとチーズと市場で買ったものを並べて

「乾杯！」

私を見てにっこりするジスさん

目を合わせられない。

「もう、目も合わせてくれないんだね」

さっきまでにっこりしてたジスさんがさみしそうに言う

『ごめんなさい』

「僕、なにかした？」

やだ、また涙が出そう

「言ってよ・・・」

そんな目で見つめないで

『私にもわかりません…』

勝手に涙があふれてくるんだもん。

洗面所に行こうと思って立ち上がると

ジスさんが通せんぼする。

「逃げないで」

でも、ジスさんの前で泣きたくない。

下を向いた私をジスさんが抱きしめた

「本当に好きだから…偽装カップルは解消したいんだ」

『え・・・？』

体を少し離して、私を覗き込むジスさん。

「わかる？僕が言ってる意味…」

好きだから、カップルは解消？

「偽装じゃなくて本当のカップルになりたいってこと」

びっくりしすぎて涙もとまる・・・

「本当に好きだから…もう嘘はやめたい」

…ジスさん？