九尾狐がブラック本丸に行きました (ページ8)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:47,140 hit

7話ページ8

ちょんと大きな門の前に立つ
「予想よりおっきい…」
大きな本丸の門を前にして驚く小さな少年、手には白い袋を持っており青い字でおくすりと書かれている
「よし！マスターにおくすりを届けなくちゃ！」
そう言って扉を開けた少年だった
--------ｷﾘﾄﾘ線--------

「ん〜、これはおれっちでは原因は分からないな」
薬研が困った顔をしながら言う
雪姫が倒れたと聞き三日月や小夜も審神者部屋に来ている、一期達には大まかな話を伝え
新たな審神者は彼女であると伝えている
「新しい審神者が妖物とは…」
「でも良い妖物みたいだよ、虎くん達も仲良くしたいって」
新たな審神者を認めるか否考える一期たち
するとカタリと戸が開く音が聞こえた
そこには1人の小さな少年…

--------ｷﾘﾄﾘ線--------

こんのすけと言う管狐にマスターの所在を教えてもらい、さにわべやと言う所に来た
こんのすけの話だと人間は居ないから大丈夫って言っていたから安心して屋敷の中を歩ける
カタリとさにわべやの扉を開くとそこには…

「う…そ…」

大きな人が3人と、小さな人が3人
人間だ…
僕を作って結局失敗作って言って殴ってきた人間…
僕を切り刻んだりサンドバッグ代わりにして最後に粗大ゴミとして捨てた人間…
「ぁ…ぅ…」
怖い、
ポトリと手に持っていたマスターの為のおくすりを落としてしまうが…
人間に対する恐怖は底を知れず
ポロポロと大粒の涙が出てしまう
「えっ、大丈夫！どうしたの!?」
扉を開けるなり泣き出した少年が心配になり近づく五虎退
「ごめんなさい…ｸﾞｽｯ……殴らないで……僕は…マスターに……おくすり………ｸﾞｽｯ」
頭を庇うようにしゃがみこむ少年の怯え様は異常である
すると薬研が少年の持ってきた薬を取り少年に近づく
「お前、大将にくすり持ってきてくれたんだな、ありがとう、おれっち達はお前を殴ったりしないから安心しろ」
少年の頭を撫でると少年はパァと明るくなり
「本当に！僕やマスターを殴ったりしない」
「あぁ！」
少年は嬉しそうに笑い薬研を見る
その瞳は鮮やかな空色
「お前、名前は？」
「ソラ！九尾狐の守り人形のソラだよ！」