77.ハンター試験の予想外 ページ32
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纏うオーラを少しばかり厚くしつつ、ゆっくりと前に出る。
ある程度頑張って、ヒソカさんが念を使ってきたらすぐ降参しよう……。
「お、お手柔らかにお願いします……」
「うーん♣ どうしようかな♠」
……ヒソカさんは纏の状態だが、前見たときもそうだったので恐らく無意識にやっているだけだろう。
問題は発だ。彼のことだし、応用の利く能力に違いない。
ヒソカさんの様子を注意深く窺いつつ、じりじりと距離をつめる。
――……その時、思い出した。
『自分より強い相手とは、何があっても戦わないこと。』
……そうだ。
いつも言われていたじゃないか。
お父さんにも、イル兄にも。
この試合で殺される心配はないけど、後遺症が残るような怪我をさせられる可能性は否定できない。
何がある程度頑張るだ、その間に骨を粉々に粉砕されでもしたらどうするつもりだ。
ここで負けてもまだ2回チャンスが残っている。
ヒソカさんが動かない今の内に降参するのが最善手。
確信した私は、降参の言葉を口に――
「まいっ……!?」
――出来なかった。
「……!? ……！」
何かに、口を塞がれている。
……オーラ？
はっとヒソカさんの方を見ると、右手から一筋のオーラが出ていた。
……まずい。本当にまずい。
私は慌てて彼と距離と取り、纏を更に強める。もう殆ど堅のようなものになっていたし、オーラもかなり消費していたが、必死過ぎて気付けなかった。
このゴムのような感触のオーラを何とかしなければ。
その為には……大元のヒソカさん自身を叩くしかないのだろう。
態勢を整え、柄にもなくヒソカさんを睨むと、彼は今まで以上ににぃっと口角を上げる。
ちょっとくらい気圧されてくれてもいいのに……
「そうそう♦ たまには本気になってもらわないと♥」
「…………」
私が念能力者だからこんなことをしているのだろうか。
……そうだとしたら残念だ。私の底はきっと、彼が思っている以上に浅い。
キル達は私達の様子を不思議そうに眺めていた。
オーラが見えないんだから無理もないか。
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くぅつか(プロフ) - キラさん» コメントありがとうございます！ 更新本当に遅くなりますがそれでも良ければお付き合いください！ (2019年1月3日 18時) (
レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とっても面白いです！！とても続きが気になります！更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2019年1月3日 15時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - C＠音さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです、更新できる限り頑張ります！ (2018年8月31日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
C＠音 - はじめまして！一気読みしましたが続きがきになって仕方ありません！更新頑張ってください！ (2018年8月29日 14時) (レス) id: ce7a2e00eb (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - 月翔×ミオさん» コメントありがとうございます、励みになります！ これからも頑張ります〜 (2018年8月23日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅつか | 作成日時：2017年10月5日 18時
