57.ハンター試験の不意打ち ページ12
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「……あの人なんだったんだろ」
呟きつつ、ひらひらと落ちる名刺を地面につく直前でキャッチする。
読めないジャポン語に、……ご丁寧にもハンター文字のルビが振られていた。
ナントカ流ジョウニンのハンゾー。
そういえば聞いたことあるな、ジャポンって国にはシノビっていうニンポー？を身に着けた凄い人達がいるんだとか。
ニンポーってのが所謂ジャポン版念だとしたら、あの完璧な絶も説明がつくなぁ。
そのわりには纏も錬もしていなかったけれど……ま、いいや。
おかげさまであと一点。
ポジティブに考えろ、念を知らない一般人からプレートを奪うなんて、ギタラクルさんを狙うより何十倍も簡単だろう。
二枚のプレートと名刺をを鞄にしまい、受験者を見つけるため再び歩き出した。
あ、ついでにすぐ絶を出来るようにするため練習しとこ。
−−−−−−−−
しばらく歩いていくと、またあの河を見つけた。
私とゴン君がいたところのいくらか上流のようだ。
疲れたしここでちょっと休憩していくかな――
「……！」
……斜め後ろで、何かが動いた。
ばっと地面から立ち上がり、絶を解いて後ろに振り向く。
何かが破裂するような乾いた音とともに、右脚に鋭い衝撃が走った。
「いった……っ!?」
反射的にそこを見ると、流れていたのは赤黒い……血。
顔からさあっと血の気が引く一方、傷口から噴き出すその血はとどまるところを知らない。
撃たれた？ 誰に？ どこから？
溢れる沢山の疑問とじわじわ大きくなっていく痛み。
頭は真っ白になったが、とにかくここから離れなければいけないことだけは理解していた。
確実に私を狙った弾だった。私が、標的。
そうだ、遠くから狙われる可能性だって十分にあったんだ。
どうして考えなかったんだろう。
ゴン君なんかも釣り竿でヒソカさんを仕留めようとしてたのに……
あぁ、私の馬鹿馬鹿！
受験者達をなめすぎてたんだ。念を使えるが故の慢心、使えない相手に対する無自覚な見下し……
彼らだって合格するために工夫していることなんて、ちょっと考えればわかったはずなのに。
……でも悠長にそんなこと後悔してる場合じゃない！
右足を引きずりつつ、森の中を駆ける。
こんな無様な走り方をしたのは初めてだ。
背丈の高い雑草が傷口をくすぐり、痛みを刺激する。
突然血が失われたせいか、少しくらくらする。
普通に走るのの何倍も体力が持っていかれる。
とにかく辛い。
それでも止まるわけにはいかなかった。
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くぅつか(プロフ) - キラさん» コメントありがとうございます！ 更新本当に遅くなりますがそれでも良ければお付き合いください！ (2019年1月3日 18時) (
レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とっても面白いです！！とても続きが気になります！更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2019年1月3日 15時) (レス) id: 4b08e8e764 (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - C＠音さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです、更新できる限り頑張ります！ (2018年8月31日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
C＠音 - はじめまして！一気読みしましたが続きがきになって仕方ありません！更新頑張ってください！ (2018年8月29日 14時) (レス) id: ce7a2e00eb (このIDを非表示/違反報告)
くぅつか(プロフ) - 月翔×ミオさん» コメントありがとうございます、励みになります！ これからも頑張ります〜 (2018年8月23日 22時) (レス) id: d6e249ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅつか | 作成日時：2017年10月5日 18時
