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30話 ページ31

3人揃って本丸から万屋へと向かうために歩を進めた。
本丸から出たばっかりの頃はまだ周りが山林だったり竹林だったりなんだったり…まぁ静かで閑散としてたもんだが…

街中に近づくと他の本丸の刀剣や審神者でガヤガヤと賑わっていた。


ちょうどお昼時ということもあるのか思ったよりも混んでたねェ…
博多と逸れないように抱っこしては手の内にある買って来るもののメモに目を通しながら万屋を目指した。


この道からだと万屋は結構奥の方になっちまうのか…そりゃ…もう…うん、めんどくさいねェ
「とりあえず、買うもの買って帰るさね。日本号にはご褒美の酒を買ってやらなきゃならんかったし…ちょうどいいな。着いたら好きな酒持ってきて良いよ。」

「お、ありがとな。あんだけ心配かけたんだ、ちゃーんと、良い奴持ってきちまうからな」

「俺!俺にはなんかないと〜ッ?」


けら、と笑う日本号にこちらも思わず笑みをこぼした。その様子を見た博多は腕の中でぴょこぴょこと飛び跳ねる。

他の短刀達の為にもお菓子でも買ってってやるかねぇ…。
その事を告げれば博多は目を輝かせて喜んだ。


万屋の暖簾を潜っては中に入る。外から見ればこじんまりとはしているものの中は広くて品数はものすごく多い。


「そら、日本号はお酒持ってきな。アンタのと、みんなで飲む用の。博多は好きなお菓子なんでも持ってきて良いさね。アタシは此処らで買い出ししとるから行っといで」

そういえば散っていった二人。その後ろ姿を見ながら小さくため息をついて万屋の店主に買い出しの紙を渡した。


「お嬢チャンは見ない顔だが最近きた審神者サンかい?」

「いんや、アタシャもとは政府勤めでね。もともとあった本丸を引き継いだのさ。来たばっかりで此処に来るのも初めてだから無理もないねェ」

奥から品物を出しながら問いかけてきた若年寄りの男性にそう答えながらテキパキと買い物を済ます。
ひとまずこれでなんとかなるか。


あとはこんのすけに………あ、そういやこんのすけなんてアタシ初日に会って以来一回も会ってないねェ…後で挨拶済まさなきゃいけないか…

「これ、これが良いばい!これだったらみんなで食べれると、よか?」

てて、と駆けながらお菓子の大きめの袋を持ってきた博多。
その中身は煎餅の詰め合わせで短刀以外の奴らも食べれるように考えてあった。

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ガーベラ - はじめまして!課長様、姉貴肌ですね〜。こんなお姉ちゃん欲しかったな〜。続き楽しみにしています!これからも更新頑張ってください! (2020年11月28日 20時) (レス) id: cdc708129e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病蛟 | 作成日時:2020年7月12日 17時

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