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焔人ページ3

人の死因にも色々ある。

老衰……自殺……病死……

まぁ、これもある意味病死かもしれない。

今、この世界で最も多くの人々を恐怖させる死因は……

焼死だ。

太陽暦佰九拾八年、東京皇国。

この世界は、とある大災害を境に始まった人体発火現象「焔(ほむら)ビト」による脅威に苛まれていた。

突然、自身の体から発火した者は瞬く間に全身が炎に包まれ、自我を失い命が尽きるまで周囲を焼きつくすのである。

この脅威に対応して、一般市民を炎の恐怖から守り、人体発火現象の原因と解決策を究明するために「特殊消防隊」が組織された。

「はぁ、今日は何とか学校に遅刻せんで済んだ……」

少女は1人、とぼとぼと帰りの帰路につく。

ジリリリリッ

そこへ急に大きなベルがなり始める。このベルが鳴るのはただ一つの事の時のみ

「ｯ!焔人が出たんか……」

そう、焔人がでた時のみに鳴るベルだ。

ジジジッ！

その時、視界が切り替わった

ここはまるで夢の中の様だった。

「な、何ここ」

その場所には8の腕章のついた消防服を着た男の人が居た。

ボーッとその人を見ていると

「ｯ!」

目が………あった気がした。