天才×バカ ページ5
「あらま、また100点取ったの?やっぱり私の子は天才だわ!!」
母親が奇声をあげる。
学力テスト。全科目平均点以上をマークして、得意の国語だけ満点。
ただ、それだけの事で俺の母さんは喜ぶ。
まるで、“天才な子を持つ母親”にでもなったみたいに。
でも、そんな母さんは、とある俺の友達には心を許してくれない。
「また〇〇と遊んだりしたの?ダメでしょ。成績悪いって、他のお母さん方から聞いたわよ。」
〇〇とは、俺の友達だ。
成績は結論で言うと“悪い”。
でも、俺の友達の中だと“最高”なんだ。
絶対に分かってもらえない俺の気持ち。
遊んじゃダメ、と言われる度に心が痛くなった。
☆
授業参観日、休み時間。
「なぁ、遊ぼうよ!」
〇〇は笑って俺に言ってきた。
周りのお母さん方は、皆俺の方を向いて首を横に振る。
〇〇のお母さんは、今日は来ていなかった。
遊ばない、なんて言えない。
だって〇〇とは・・・最高の友達だから。
「うん!!遊ぼう!!!」
怒られたって構わない。
友達と仲良くする事が、俺にとって一番大事な事なんだから・・・
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作者名:みみみー | 作成日時:2018年2月9日 20時