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第20話:檸檬。 ページ20

敦は、すぐさま爆発した
ゲームセンター内へと
足を踏み入れた。

「!!」

中は無様に焼き払われていた。

「ん?君は、例の人虎くん?」

ゴーグルに白衣と可笑しな格好の人物が
堂々と立っていた。

「......っ」

あまりの悲惨な光景に、敦は息を飲んだ。
倒れ込む人の海。
中には子連れの母親もいた。

「こんな小さな檸檬一つで
人は脆く死 んでいく...」

手には一つの檸檬が乗っていた。

「どうしてこんなことを!!」

「どうして?仕事だよ。僕ポートマフィアだし」

最近女の子が現れたでしょ、
その子を捕獲しないといけないんだ。
それだけ言うと、ゴーグルの男性、
梶井基次郎は敦に向かって複数の檸檬を投げつけた。

「はっ!!」

檸檬は敦に辿り着くと、一斉に爆発した。






「...っ!」

敦に言われ待機していたAは、
もう一度鳴った爆発音に
ゲームセンターを振り返れば
一目散に走っていった。






「もうすぐ来るんじゃない?」

梶井は床に座り込んで檸檬爆弾を
眺めながら言った。

「あつ...し」

Aは足を止めた。
中に転がる人々の姿に絶句した。

「来ちゃ駄目だ!!」

「え」

梶井がニヤリと笑みを浮かべれば、
Aの後ろから黒い影が一つ現れた。

「ぅ...!」

Aが膝を着いて倒れ付した。

「態々一人で来ると思ったのかい?」

黒く長い髪を上で一つに結い上げ、
マスクで口元を覆い隠した少女、銀。

「...」

銀は無言で、Aを抱えて去っていった。

「さて、仕事は済んだし」

ぴょん、と立ち上がり、梶井はもう一つ檸檬爆弾を
投げれば立ち去っていった。

「待て...!」

僕のせいで...。
そんな思いがぐるぐると頭の中を巡り
敦は爆発に飲まれ倒れこんだ。

僕の、せいで...僕の

第21話:走れ。→←第19話:休日(デヱト)。(2)



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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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緑野アリス(プロフ) - 粋さん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とてもこの作品好きです!夢主ちゃんもとても可愛いです。更新頑張ってください! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 232d77c3ac (このIDを非表示/違反報告)
緑野アリス(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月12日 20時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - はじめまして!さくらと言います!このお話とても面白いです(*^^*)これからも頑張ってください!応援してます!このお話大好きです(*^^*)出来たらコメント返してくれると嬉しいです!!!おこがましくてすみませんスライディング土下座 (2018年6月12日 20時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑野アリス | 作成日時:2018年6月12日 17時

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