届かぬ想いを秘めて、貴方に捧ぐ愛の唄。

第１９話:休日(デヱト)。(2) ページ19

ヨコハマって...こんなに、

「綺麗だったんだ...」

ポツリとAが呟くと、敦が言った。

「そうだね、綺麗だ」

Aが振り向くと、敦は目を細めて
ヨコハマの景色を眺めていた。
敦、ヨコハマが好きなんだな...。
そんな敦の様子に、Aまで笑みがこぼれる。

「あ、降りよっか」

「うん、そだね！」


次に向かったのは、Aの要望でゲームセンター。

「ね、敦！ほら、コレ楽しそう！」

「ん？...音楽ゲーム？
この円形の所にあるボタンを押して
プレイするのかな」

「よし、敦もやろう。
勿論、君に拒否権は無いぞ」

ええ...。とは言うものの、
200円を投入し、プレイをした。

Aは難なくこなせたのだが...

「あ、敦......大丈夫？
なんか、無理させて、ごめん」

敦は...ボロボロにやられた。

「......」

落ち込んでいる敦に、Aは明るく声をかける。

「敦、お腹空いたし、なんか食べ行こ！」

「あ、そうだね！そろそろお昼だしね」

ゲームセンターを出て、足取りも軽く、
二人で他愛のない話をしながら道を歩いている時だった。

突然後方から爆発音が聞こえた。
先程敦達がいたゲームセンターだ。
あと一歩遅ければ、二人も爆発に巻き込まれていた
であろう。

「な、なんだ...！君は此処にいて」

「あ、敦！危ないよ！」

敦は、中の様子を確認しに、ゲームセンターへと
戻っていった。

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